「私たちもPCR検査を」米軍基地クラスター、日本人従業員が怯える実情

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米軍普天間飛行場の大山ゲートで検温する米兵=13日午後5時25分、宜野湾市

 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)で新たに32人の新型コロナウイルス感染が確認された13日、同飛行場で働く県内の従業員からは、感染の危険から「基地に行きたくない」と悲痛な声が上がる。PCR検査の結果が出るまで米軍関係者は自宅待機をしているとされるが、感染拡大に歯止めがかからない。「私たちの命は誰が守ってくれるのか」。やり場のない憤りを向ける。

 同飛行場で働く男性によると、一部の従業員は13日から数日間の自宅待機になった。米軍関係者も待機のため、この日は飛行場内に人影はほとんどなかった。

 大山ゲートでは出勤時の検温チェックや退勤時の身分証明書のチェックが再開。職場の扉には「マスクをしなければ入れない」との張り紙がされた。感染の懸念から昨夜は眠れなかったと話す男性は「基地内の新型コロナへの警戒感は強まった気がするが、感染防止策が効果を発揮するのか分からない」と、収まらない感染に身を縮める。

 キャンプ瑞慶覧の小売店に勤める50代女性は、店にマスク着用を求める張り紙もあるが「形だけのようなもの」と批判。炭などバーベキューで使われる商品の売れ行きからすると、週末のたびにパーティーをしていると思う。

 4日の独立記念日には客がどっと押し寄せた。別の日には、発熱や倦怠(けんたい)感を訴える常連客の米兵もいた。自身はマスクや消毒液で対策するが、感染の不安は拭えない。

 娘は医療従事者。「もし自分が感染したら…」との恐怖心が常にある。「私たちもPCR検査を受けたいが、それ以上に安心して働けるように、異動で来る人々を隔離だけでなく全員検査してほしい」と求めた。

 キャンプ・ハンセン内の飲食店。12日から店内での飲食は禁止になったが、持ち帰りは可能だ。店の従業員は「接触の機会はあるのに基地内の感染情報は全くない。でもクビになったら生活できないから休めない」と訴える。職場内で従業員間に一定の距離を保つスペースはなく「一人でも感染すれば広がるはず。そうなったら誰が責任を取るのか」と憤った。