笠岡・飛鳥でオンライン医療相談 協力隊員企画、自宅と島外医結ぶ

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オンラインで島民からの模擬相談に応じる福嶋院長(右)

 常駐する医師のいない笠岡諸島・飛島(笠岡市)で、島民がオンライン会議システムを使って島外の医師に無料で体調不良などを相談できる取り組みが始まった。同島在住の市地域おこし協力隊員堂野博之さん(49)が、島の医療環境を改善し、島民の安心安全につなげようと実現を働き掛けた。

 飛島での診察は、市から委託を受けた福嶋医院(浅口市寄島町)の福嶋啓祐院長(68)が月2回、現地に足を運んで行っている。ただ日数が限られているため、島民からは相談体制の充実などを求める声が上がっていた。

 県、県医師会などが運営する医療従事者ら向けのシステムを活用。島民が相談したい場合、連絡を受けた堂野さんらがタブレット端末を持ってその自宅を訪ね、福嶋院長とオンラインで結んで双方が顔を見て話せるようにする。堂野さんや福嶋院長に所用がある時を除き、いつでも利用できる。

 6月末に島の集会所であった島民向けの模擬相談では、福嶋院長が画面越しに島民から体調を聞き取り、腹痛を訴えた人には「横向けになって」などと指示しながら具合を確認した。

 「表情が見えるので、意思疎通しやすい」と島民(71)。堂野さんは「島民の健康に関する不安が少なくなるとうれしい」と話していた。

 島内で急病人が出た場合、救急を担当する笠岡地区消防組合(同市十一番町)とも同時に接続して情報を共有し、迅速な搬送につなげる仕組みも検討しているという。

 飛島の人口(5月31日現在)は87人。65歳以上の高齢化率は79.3%と、笠岡諸島で最も高い。

堂野博之さん