災害ボランティア活躍、被災者「涙出るほどありがたい」 天瀬町、九重町【大分県】

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民家の床下にたまった泥をかき出すボランティア
旅館から出た災害ごみの運び出しを手助け=12日午前、日田市天瀬町

 豪雨災害で甚大な被害を受けた日田市天瀬町や九重町で、災害ボランティアによる活動が本格化している。新型コロナウイルス禍で対象を県内在住者に限っているが、最初の土、日曜日となった11、12日は多くの有志が参加。家具の運び出しなどに汗を流した。

 天瀬町は12日にボランティアセンターが開設された。降りしきる雨にもかかわらず224人が集まり、住民への聞き取り調査で同日に必要とされた80人を大きく上回った。

 受け付け時に検温や手指の消毒をし、体調などを尋ねるアンケートに答えてからマスク姿で作業を開始した。

 県内外で災害ボランティア経験がある宇佐市山本の自営業本瀬戸(もとせと)孝一さん(62)は、民家を片付けながら床上にたまった泥をシャベルでかき出した。「コロナ禍でも困っている人がいれば助けるのが当たり前。マスクを常に着けるなど対策は取っている」という。

 床下の土砂の撤去を加勢してもらった近くの主婦佐藤房子さん(65)=同町赤岩=は「感染は心配だが、ボランティアは復旧に欠かせない。予防を徹底しながら支援していただければ」と話した。

 九重町には同日、県内各地から55人が集まった。午前9時ごろから町保健福祉センター駐車場に設けた「町被災者支援センター」で説明を受けた後、6班に分かれて作業に当たった。

 町内右田の牧博さん(73)は近くの野上川の増水で木造2階の住宅床上まで浸水し、土砂が入り込んだ。長靴姿の15人は床の泥をかき出したり、壊れたタンスをトラックに積み込むなどした。

 町職員の吉光奈々江さん(30)=同町菅原=は「想像以上に被害が大きくてショック。泥は重たく、大変さが身に染みた」。一緒に作業をした牧さんは「多くの人の善意が涙が出るほどありがたい」と感謝した。