沖縄本島でアカギ食害が北上 害虫の排せつ物で車両に被害も 

©株式会社沖縄タイムス社

食害で葉が枯れかかっている北部合同庁舎のアカギ=1日、名護市大南

 ヨコバイの一種とみられる小さな虫がアカギの葉を食い荒らす被害が沖縄県の名護市内で広がっている。市宮里の「アカギ並木」や北部合同庁舎、21世紀の森公園内などで葉が茶褐色になり、落葉し始めている。市真喜屋に自生する高さ約15メートル、樹齢約120年以上のアカギは市の名木指定候補で、被害が及ばないか懸念されている。

 県森林資源センターによると、ヨコバイは幼虫で体長1~3ミリ、成虫で約4ミリ。アカギの葉の裏側につき、針のような口先で樹液を吸う。やがて葉は茶褐色になり、落葉して枝だけになる。

 昨年6月に那覇市で初確認されてから、被害は北上しているとみられ、今年6月に名護市内でも確認された。農産物などへの被害は今のところ見られないが、本島中南部では周囲に落ちるヨコバイの排せつ物が車を汚し、こびりつく被害が出ているという。

 効果が確認されている農薬がないため、剪定(せんてい)して対処しているが、今後は名護以北や離島を含めて被害が広がる可能性がある。ヨコバイの中でも報告例のない種類で、進入経路は不明。同センターが専門家に種名の特定を依頼している。

 名護市文化財保存調査委員会の岸本林委員長によると、名護市内での被害は今年6月中旬ごろから目立つようになった。アカギは樹勢の強い木だが、どこまで被害が広がるか見通せず「このままでは全てやられてしまう」と心配している。

 アカギはかつて豚の餌入れの「トウーニ」の材料や染色などに使われていた。3月ごろ黄緑色の小さな花を多数つけ、今の時季は球形の果実を付けている。高さ25メートルにもなる常緑の高木。(玉城学通信員、北部報道部・粟国雄一郎)

葉の裏についた幼虫と成虫