東京の感染者数

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 …224、243、206、206と来て昨日は119。日本中が関心を寄せ、その増減に日々一喜一憂している数字だ。もっとも、最近は「憂」の回数ばかり多い。東京都の新型コロナウイルス新規感染者数▲数字の動きを「第2波」とみるべきなのか、最初の波の残り火なのかは議論が分かれそうだが、気になるのは「若い人が中心」「夜の街の感染」「PCR検査の件数が増えた」と、どことなく気のない説明が続いていること▲若年層が中心とは言っても、重症化リスクが大きいとされる中高年の感染もゼロではない。「夜の街」の関係者も、24時間の生活全てがそのエリアで完結するわけではあるまい▲検査件数の「分母」が増えたから陽性者の人数も増えた…なるほど自然な分析のように見えるが、一方で、この説明は、これまでの感染者の推移は分母が違っている以上、何の物差しにもなりません-と言ってしまうに等しい▲感染拡大防止と経済活動の両立は難題には違いない。しかし、感染防止に立ち向かう一時期のような“熱”が都知事からも政府からも感じられないのはひたすら気掛かり▲ひょっとしたら、新型コロナ感染症の病像は、どこかの国の大統領が言うような「ただの風邪ひき」に上書きされたのだろうか。私たちの知らないうちに。(智)