臨時休館で存続の危機ー航空ファンの支援で苦境を乗り越える

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新型コロナウイルス感染拡大防止に伴う臨時休館の影響により、施設の存続が危ぶまれる状況になってしまったものの、クラウドファンディング(※)で支援を募り営業再開を果たした航空科学博物館。お客様に安心して楽しんでもらうための感染防止策やスタッフの心境などを取材しました。
※クラウドファンディング…インターネット上で実現したい目的や事業計画を公表し、それに協賛して資金を寄付してくれる人を募集する取り組みのこと。

■クラウドファンディングを始めた背景
新型コロナウイルス感染拡大防止のため、3月2日から臨時休館し、一度営業を再開しましたが、国から出された緊急事態宣言に従い、4月9日より再び当面の間臨時休館となりました。
この影響により入館者数は9割減少し、入館料に加え売店やレストランの収入もほぼ0になってしまいました。このままでは博物館が存続できなくなってしまうという危機的状況を何とか乗り切りたいと考え、手探りの状態でクラウドファンディングを始めることとなりました。

■スタッフにインタビュー
▽―営業再開に向けて
お客様の安心・安全を第一に考え、受付と売店には飛沫感染防止のためのビニールカーテンを取り付け、入口にはお客様の検温をスピーディーに行えるようサーモカメラを設置するなど、スタッフ一丸となって再開準備を進めていました。
休館中、いつ営業を再開できるのか全く分からない状況が続き不安な気持ちになりましたが、多くの方々からクラウドファンディングのサイトやツイッターを通じて「頑張ってください」「ぜひ協力させていただきたい」などの温かいメッセージをいただいたり、直接お電話をいただいたことがとても励みになりました。
また、展示物のメンテナンスを行う様子などを撮影した動画を公式ツイッターで公開し、休館中にも博物館を身近に感じていただけるような工夫をしたほか、展示場の草刈りなどの整備作業を行いました。

▽協力者への思い
5月26日にやっと営業を再開できた時は、喜びとご支援いただいた方々への感謝の気持ちでいっぱいでした。クラウドファンディングを始める前は、目標金額に到達するのかさえ確証が持てませんでしたが、5月13日に開始してから3日で目標を達成できただけでなく、今現在もたくさんのご支援をいただいており、改めて多くの航空ファンに愛され、支えられている博物館だということを認識しました。
今後は、これまで以上に身を引き締めて、皆さまに楽しんでいただけるような博物館にしていきたいと思っています。

■来館者にインタビュー
▽航空ファンの親子
テレビでクラウドファンディングのニュースを見て、営業再開したら来たいと思っていました。
まだ完全に新型コロナウイルスが収束していないので、出掛けるのに少し不安な気持ちもありましたが、施設のさまざまな場所で徹底した感染対策が施されているので安心して楽しめました。休止している体験が全部再開したらまた来たいです。

■具体的な感染対策
▽体験・展示の休止
3密の可能性が考えられる体験や展示は運用を休止しています。また、来館者が直接触れる箇所は定期的に拭き取り消毒を行っています。

▽消毒液の設置
各所に設置されている消毒液は機内で使用するカートの上に置くなど、来館者の方に楽しんでもらえるような工夫が凝らしてあります。

▽座席の間引き
ソーシャルディスタンスを保つため、機内の展示内や休憩スペースに設置してある座席を間引く対策を取っています。

▽サーモカメラによる検温
来館者の安全確保のため、入館前に検温を実施しています。その他にも、手指の消毒や連絡先の記入を行っています。

■現在の支援状況(6月22日時点)
支援総額:19,006,860円
支援者数:2,425人
募集終了日:令和2年7月31日
※資金は博物館の運営資金や展示物・建物の修繕費用として活用されます。

■リターンの紹介
・有効期限のない招待券
・航空科学博物館オリジナルグッズ
・友の会会員証(年間パスポート)
・博物館売店限定商品券
・フライトシミュレーター1時間貸し切り

■基本情報
営業時間:午前10時~午後5時(最終入館午後4時30分)
休館日:月曜日(祝日の場合は翌日)