「会員制飲食店」でも感染拡大 長崎・クラスター発生 職員の会食禁止に

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長崎市の新型コロナウイルス感染図

 長崎みなとメディカルセンター(長崎市新地町)で発生した新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)に関連する追跡調査で、職員が立ち寄った市内の会員制飲食店でも感染拡大が確認された。市保健所は一連の感染源について、この店を含め「あらゆる可能性を考えて調査を進める」としている。センターは職員の会食禁止などを通して再発防止を目指す考え。
 市などによると、センターの20代男性医療職は6月28日と7月4日に会員制の飲食店を訪問した。6日に発熱などの症状が出て、自宅療養中の11日の検査で感染が確認された。この飲食店で男性医療職と居合わせた計10人のうち、長崎大学病院(同市)の20代男子実習生が3日に感染が確認され、12日にも30代と40代の男性の感染が確認された。
 センターでは、男性医療職が自宅療養前、診療で接触した男性入院患者の感染が11日に確認された。この2人と同じ病棟にいた別の20代と40代の男性医療職、20代女性医療職、70代女性と80代男性の入院患者の感染も13日までに確認した。
 センターによると、職員のマスク着用率は高い。ただ医師が集まる医局や、マスクを外す機会が多い更衣室は感染リスクがある。感染した職員が手指衛生を徹底しないまま、患者と接触し感染させた可能性も「ゼロではない」とみる。
 6月19日に都道府県境をまたぐ移動自粛要請が全面的に解除され、市中感染の拡大を懸念する声がある。門田淳一院長は7月12日の記者会見で、改めて職員のマスク着用と手指衛生を徹底すると強調。医療従事者の自覚を再認識してもらうため「会食を禁止し、不要不急の県外移動も自粛を求めたい」と述べた。
 感染を不安がる市民への対応策として、今のところ検査対象ではない患者や家族にも「希望があればPCR検査をできるようにしたい」との考えを示した。
 一方、10日に感染を確認したセンターの20代女性医療技術職と、8日に感染が確認された長崎大学病院の60代男性入院患者の感染経路は不明という。

記者会見する長崎みなとメディカルセンターの門田院長(中央)と田上富久市長(左)=12日、長崎市役所