ヤンキース・田中 開幕シリーズの登板は困難か 指揮官が示唆

田中将大(ヤンキース)は日本時間7月5日の練習中にジャンカルロ・スタントンの時速112マイル(約180キロ)の打球を頭部に受けたあと、メジャーリーグ機構が定める脳震盪プロトコルに従って戦列復帰への準備を進めている。今のところ、負傷後の調整は順調に進んでいるが、アーロン・ブーン監督は田中が2020年シーズンの最初の週で登板するのは難しいと考えているようだ。

ブーンによると、ヤンキースはアクシデントからの順調な回復を見せる田中がマウンドからの投球練習を再開する日時について検討し始めているという。「彼の状態は良くなっている。今日はもう少し強度を上げてボールを投げていた。下半身のトレーニングをして、追加された練習にも(彼の身体は)正しく反応していた」とブーン。ただし、「我々は安心しているけれど、ゆっくりと慎重に進めていく必要がある」と慎重な姿勢は崩さなかった。

実戦復帰する前に打者と対戦する形式での調整を行う必要があるため、ブーンは田中がレギュラーシーズンの最初の週で登板する可能性について否定的な見解を示している。先発2番手ないし3番手を予定されていた田中は、敵地でのナショナルズとの開幕シリーズで登板する予定だったが、そこでは登板しない可能性が高い。メジャーリーグ機構が定める脳震盪プロトコルに従い、万全の準備を行ったうえで、2020年シーズンの初登板に臨むことになりそうだ。

「彼の状態が急激に前進することはないだろう。今は彼とともに『一歩一歩』前進しているような状態だ」とブーン。「彼は次のステップへ進むところまで来ているし、次はマウンドから投げることになる。そこで(彼の身体が)どのように反応するかを見て、その次のことを考えるよ」と今後の見通しについて語った。

なお、田中は日本時間7月14日午前8時43分にTwitterを更新し、「I’m doing very well」と負傷後の調整が順調に進んでいることをアピールした。

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