軽症者用宿泊施設 長崎市で運用開始 新型コロナ、県内初

 長崎市内で新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)が発生したことを受け、県は14日、同市内に確保していた軽症者用の宿泊療養施設の運用を開始した。県内初で、市内の指定医療機関に入院していた感染者を同日、確保していたホテルに県の専用車で搬送した。人数などは非公表。
 軽症者や無症状者の宿泊療養施設は、医療機関の限られた専用病床で重症者を優先的に受け入れるため、国が都道府県に確保を求めている。医師が重症化のリスクがないと判断した軽症者らをホテルなどで健康観察する。県は現在、長崎、佐世保両市の2ホテル計157床と、壱岐市の市所有施設6床を確保している。
 療養施設には看護師や生活支援をする県職員を配置。医師はオンコール体制で対応する。厚生労働省の通知によると、▽軽症者は発症日から10日経過し、なおかつ症状軽快後72時間経過▽無症状者は発症日から10日経過-などの条件を満たせば、宿泊療養を解除できる。


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