中国でプレーするフッキの去就に注目が集まっている。
33歳の元ブラジル代表FWは、2020年末で上海上港との契約が終了する。現在、欧州やブラジルなど各所からオファーが届いているようだ。
フッキと言えば、10代で来日しJリーグでの活躍を経て、欧州、そしてセレソンへとステップアップしていったことで知られる。
そんなフッキの移籍話ということで、期待を込めて彼がJリーグ時代にプレーしていた3クラブを振り返ってみよう。
川崎フロンターレ
まずは2005年にフッキをヴィトーリアから獲得した川崎フロンターレ。
来日当初から粗削りながらもロベカルを彷彿とさせる“大砲ぶり”を披露し、J2で実績を積み臨んだ2008シーズンは、ジュニーニョ、チョン・テセ、フッキという驚異の3トップが話題になった。
当時はまったく機能しなかったが、奇遇にも川崎は今シーズンから3トップを採用。ここまでうまく機能しており、フッキが12年のときを経て戻ってくる可能性はゼロではない、だろうか。
その場合は今季好調な家長昭博と右サイドのポジションを争うことになりそうだ。
北海道コンサドーレ札幌
フッキは来日翌年の2006シーズン、J2のコンサドーレ札幌へ期限付き移籍。
10番を与えられると、圧倒的な個の力でゴールを量産。38試合25得点をあげてその名を一気に轟かせた。
先日Jリーグが配信した当時の試合でもその雄姿を確認することができる。
現在の札幌はミハイロ・ペトロヴィッチ体制3年目を迎え、攻撃的スタイルが成熟の域に入っている。
ジェイ、チャナティップ、鈴木武蔵ら主力が健在。新型コロナの影響でブラジルから戻ってくることができなかったアンデルソン・ロペスも、7月11日にようやく再来日を果たした(※2週間の隔離措置を経てチームに合流予定)。
アンデルソン・ロペスはフッキ同様強力な左足を持つアタッカーでキャラクターが被る面は否めないが、復帰の可能性はぜひ探ってほしい。
東京ヴェルディ
サポーターを含め彼の帰還を一番待ち望んでいるチームだろう。
札幌で大活躍した翌年、フッキはなんと2年連続J2でのプレーを選択。今度は東京ヴェルディへ期限付き移籍すると、前年以上にゴールを量産してJ2クラブを再び恐怖のどん底へ陥れた。
Jリーグ史に残るこのミサイル弾など、数々のスーパーゴールでチームをJ1昇格へ導いたフッキ。自身も37ゴールでJ2得点王に輝いた。
そんな東京ヴェルディは現在J2に所属。当時チームメイトだった永井秀樹氏が昨季途中から指揮を執っている。
チームはアカデミー出身の若手が次々と台頭する一方、開幕からここまで1勝2分2敗。首都・東京のクラブとしてJ1返り咲きを目指すため、フッキは格好の人材ではないだろうか。
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というわけで、フッキが以前プレーしていたJリーグクラブを紹介した。
ただこの3チームならずとも、Jクラブへ加入すれば「Jリーグ復帰」ということになる!
フッキ自身も「金の要素は優先していない。どこなら自分が幸せになるかを考えている」と語っており、前線に物足りなさを感じているクラブやブラジル人の補強が得意なクラブなど、どこかが獲得に動いてくれることを願いたい。