「忘れないプロジェクト」 佐世保で初開催 原爆投下時刻の写真展示

長崎原爆の投下時刻に合わせて撮影した写真を紹介する小川さん=佐世保市、島瀬美術センター

 長崎原爆がさく裂した8月9日午前11時2分に合わせて各地で撮影した写真を紹介する「忘れないプロジェクト写真展」が15日、佐世保市島瀬町の島瀬美術センターで始まった。街頭で黙とうする人々の姿など、国内外から集まった113点を展示し、平和の尊さを伝えている。19日まで。
 被爆者でアマチュアカメラマンの小川忠義さん(76)=長崎市江平1丁目=が企画。小川さんは、原爆投下時刻に思いを寄せる人が減っていると感じ、2009年から会員制交流サイト(SNS)などを通じて写真を募集。主に同市で写真展を開いてきた。
 今年は県北で思いを共有しようと佐世保市で初めて開催。手を合わせる人々や街の風景など、撮影者がそれぞれの感性で平和を訴える写真を紹介している。原爆で壊れ、針が止まったままとなっている「被爆時計」も浦上キリシタン資料館(長崎市)から借りて飾っている。
 小川さんは「9割はスマートフォンからの応募で若者も参加しやすい。平和への願いをつなぐ、身近な取り組みとして続けていきたい」と話している。

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