エコー&ザ・バニーメンのライブとテレビ埼玉「サウンドスーパーシティ」

1983年 7月18日 エコー&ザ・バニーメンのロイヤル・アルバート・ホール公演が行われた日

©Reminder LLC

貴重な番組! テレビ埼玉「サウンドスーパーシティ」

埼玉県民の僕にとってテレビ埼玉(テレ玉)は地味ながらも面白い番組を放送するありがたいチャンネルだった。

テレビ埼玉が開局したばかりの80年代初期、その面白い番組のひとつが平日17:30から毎日放送していた「サウンドスーパーシティ」だ。ビデオクリップを途中でカットすることなくたっぷり放送してくれる貴重な番組で、当時キー局では流れることがない音楽ビデオも紹介してくれる番組だった。

そして「サウンドスーパーシティ」よくやった! と今でも思うのが、エコー&ザ・バニーメンのロイヤル・アルバート・ホールのライブ映像をすべて流してくれたことだ。さすがに一気に放送したというのではなく、数曲ずつ日替わりで放送され、すべてを見るとライブ全編をコンプリートできるというわけ。ここまで親切な番組は見たことがない。

あの頃のテレビ埼玉だからできたことなのだろうか。スタッフにエコバニの熱狂的なファンがいたのは間違いないと思うけどね。

1983年のエコバニ、ロイヤル・アルバート・ホールでのライブ!

このロイヤル・アルバート・ホールのライブが開催されたのは1983年7月18日で、サードアルバム「ポーキュパイン(やまあらし)」と4thアルバム「オーシャンレイン」の発表のちょうど真ん中辺。バンドとしても脂が乗り切ったすごくいい時期だったんじゃないかな、緊張感のあるすごくいいライブだ。

こんなライブを生で見てしまったらこの後はもう何を見ても満足できなくなるんじゃないかと思うほど。

当時このライブを見て最もびっくりしたのが、ピート・デ・フレイタスの激しいドラミングだった。レコードの音からはちょっとクールで機械的なドラムという印象を持っていたのだけどそれとはまったく違う。全拍強調の激しさは鬼気迫るものがある。見ているうちにドラムがメインとしか聞こえなくなってくる。イアン・マッカロクの顔のどアップはもういいからドラムをもっと見せてくれ、ステージも暗いし、スモークが多すぎてよく見えないよ、と。

僕の中でもこの時期がエコバニのピークだ。1988年4月に見た来日公演はモヤモヤした記憶しかない。ロイヤル・アルバート・ホールのライブにはほど遠いもので、すでにこの頃はメンバーの関係も悪くなり始めていたのだろうか? その翌年、ドラムのピート・デ・フレイタスがバイク事故で亡くなったというニュースを聞いた時はため息が出た。

でも、イアン脱退後や別プロジェクト、再結成後の彼らのアルバムも今だに聴き続けているのは、いつかまたこのロイヤル・アルバート・ホールのような圧巻のライブを見られる日が来ることを楽しみにしているから。ピート・デ・フレイタスのドラムは見られないとしても。

※2016年8月26日に掲載された記事をアップデート

カタリベ: やっすぅ