ホンダ田辺TD「予選7番手と非常に厳しい結果に」ガスリーに再度トラブル、リスク回避のためPU交換へ【F1第3戦土曜】

 2020年F1ハンガリーGPの土曜予選で、レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンは7番手、アレクサンダー・アルボンは13番手だった。アルファタウリ・ホンダのダニール・クビアトは17番手、ピエール・ガスリーは10番手という結果だった。

 土曜は降雨が予想されていたものの、FP3、予選ともにドライコンディションのもとで実施された。Q1ではクビアトが17番手で敗退(1分16秒204)。Q2では、フェルスタッペンは3番手、ガスリーは10番手で突破したが、アルボンは最後のアタックラップでトラフィックに引っ掛かったこともあり13番手となり(1分15秒715)、Q3進出は果たせなかった。フェルスタッペンとガスリーはともにソフトタイヤでQ2自己ベストタイムを記録した。

 フェルスタッペンはQ3最初のアタックラップで暫定4番手につける。しかしQ3では新品ソフトタイヤが1セットしかなく、2回目最後のランをユーズドソフトタイヤで行った結果、タイム更新ならず、7番手という結果になった(1分14秒849)。レッドブルは金曜深夜1時から土曜9時までの労働禁止時間帯に作業を行い、マシンのセットアップ向上に取り組んだが、うまく結果につなげることができなかった。労働制限(カーフュー)を破ることは1シーズンに2回まで許されており、今回は1回目のためペナルティは受けない。

 ガスリーはQ2で異常を訴え、ホンダはパワーユニット(PU/エンジン)のデータ異常を確認。そのためガスリーはQ3では走行を行わず、ノータイムで10番手となった。ガスリーは金曜FP1でもデータに異常が確認され、FP2に向けてパワーユニットのコントロールエレクトロニクス(CE)などいくつかパーツを交換している。

 ホンダは「明日のレースに向けてリスクを最低限にするためガスリーのマシンのPU載せ替えを行います。本日使用したPUについては至急HRD-Sakuraに送ったうえで、根本原因の解析を行います」と述べている。この交換はペナルティを伴うものではない。

2020年F1第3戦ハンガリーGP ピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)

■ホンダF1テクニカルディレクター 田辺豊治
 今日のハンガリーGP予選は我々にとって非常に厳しいものとなりました。フェルスタッペン選手はマシンのバランスに苦しみ、初日のデータを解析し改善は見られたものの、明日は7番グリッドからのスタートとなりました。もう1台、Q3に進出したガスリー選手についてはQ2セッションの終盤にPUのデータ異常を確認したため、Q3には出走しないことを決めました。明日のレースに向けては最大限にリスクを回避するため、新しいPUに載せ換える予定です。本日使用したPUについては至急HRD-Sakuraに送り、詳細解析を行い根本原因を明確にします。

 明日の天気も金曜日、土曜日同様に不安定な予報が出ていますので、これまでのドライ、ウエットでのデータを参考に最大限パフォーマンスを発揮できるようにチームと共に準備を進めます。

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