【新型コロナ】コロナ禍の社会伝える 国内外の報道、新聞博物館で展示

新型コロナウイルスに関連するニュースを伝える写真や記事を展示したコーナー=横浜市中区の日本新聞博物館

 新型コロナウイルス報道について伝える企画展「新型コロナと情報とわたしたち」が18日、横浜市中区の日本新聞博物館(ニュースパーク)で始まった。中国での感染確認から日本、世界へ感染が広がった様子や、真偽不明の情報が拡散していった社会現象などを伝える新聞記事など約160点を展示している。

 緊急事態宣言の発令などの国内ニュースに加え、欧州での「都市封鎖(ロックダウン)」といった世界情勢を追った国内外紙の記事を展示。コレラやスペイン風邪、重症急性呼吸器症候群(SARS)など近現代に流行した感染症との闘いの様子を伝える記事をまとめたコーナーも設けた。

 会員制交流サイト(SNS)を中心に根拠のない情報が出回って起きたトイレットペーパーの品切れなどの現象を伝える記事も掲示し、正確な情報をどのように見極めていくかを指摘した専門家の助言と合わせて紹介している。

 大学の学外授業で訪れたという専修大学文学部ジャーナリズム学科の山田健太教授(60)は「学生にはなぜ自分たちが学校で授業を受けられず苦労しているか、いま世界で何が起きているのかを正しい情報収集の仕方と合わせて学ぶきっかけにしてほしい」と話した。同教授は今年度の授業を全てオンラインで行っており、生徒たちと直接顔を合わせるのは初めて。2年の冨吉涼那さん(20)は「感染が再び広がり心配だが、やっと授業ができる気持ちは強い。報道に興味があるので、企画を通じて新型コロナについてもっと知りたいと思う」と話した。

 同博物館の主催で、9月27日までの午前10時~午後4時半まで。月曜休館。問い合わせは同博物館電話045(661)2040。

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