【MLB】大谷一問一答 最終調整で5回6K無失点「開幕楽しみ」「ケガないのが一番大事」

紅白戦に登板したエンゼルス・大谷翔平【写真:Getty Images】

開幕前最後の調整登板は5回6奪三振4四球5安打無失点だった

エンゼルスの大谷翔平投手は19日(日本時間20日)、本拠地で行われた変則ルールの紅白戦で先発し、5回を投げ、5安打無失点。毎回6三振を奪い、課題だった制球は4四球だった。

初回は先頭・ウォルシュから空振り三振。2死二塁からワードを投ゴロに打ち取った。2回はハーモシロの左前打、一塁牽制悪送球などで1死三塁としたものの、アデルを空振り三振、サイスを遊ゴロに仕留めた。さらに、もう1人と対戦したブリセーニョには左前打を許した。

3回は先頭から2者連続三振を奪った。4回は2死からアデルを見逃し三振に仕留めて3者凡退。さらに、もう1人と対戦したサイスには四球を与えた。5回はウォルシュ、ハーモシロに連打を許したが、アダムスを三ゴロ併殺打。マーシュを空振り三振とした。続く打者2人には四球を与えた。5回で打者22人に対して73球(ストライク45球)。6奪三振4四球、5安打無失点だった。

この日が開幕前最後の調整登板。中6日を空けて開幕3戦目、26日(同27日)の敵地アスレチックス戦でメジャー復帰登板に臨む見込みだ。打者としては12日(同13日)の中越えへの実戦初アーチを含む13打数4安打の打率.308。登板後の会見では2年ぶりの投手復帰に手応えを示しつつ、メジャー3年目の開幕へ意気込みを語った。

――前回までの登板と比べて。
「投げる度に良くなっている。打者に投げてきている感じがしますね」

――オープン戦と紅白戦を比べて。投げる強度は違うか。
「普段はオープン戦が主体。(紅白戦と)どれくらい違うかわからないですけど、やっぱり力の入り具合が。(試合は)抑えなきゃいけない相手なので、味方が援護してくれる対象でありますし、考えていなくても強度は違うかなと思います」

――久々のメジャー登板へ気持ちは。
「楽しみにはしてますし、その前に打者の開幕もある。出るつもりで、まずはそこが最初の試合だと思うので。チームとしても勝って、2戦目も勝って、3戦目で投げると思うので、そこで頑張りたいなと思います」

――毎週日曜日の登板が予想されている。
「トータルで考えた時に一番回りやすいのかなと。日曜日はデーゲームで次の日にオフなので。登板後の時間、打つまでの時間が空けられる。そういうことだと思っています」

――二刀流をやる中で投打でどのように準備するのか。
「やっぱり気持ちの切り替えは必要。良かった時はいいですけど、悪かった時はそれを打席に持っていくわけにはいかないですし、逆もしかりなので。空いた時間は大事になるかなと思っています」

――個人的な目標は。
「チームとしては優勝することだと思う。それだけです。個人的にはきっちり与えられた球数、イニング、登板があると思う。ケガなく試合に出続けることが一番大事になると思っています」

メジャー開幕は「不安あります。1本打てるまでとか、1勝するまで」

――制球面の課題も克服しているように見えた。前回登板は直球は96マイルを出していた。
「まず全体的にバランスよく投げられたし、追い込んでからの変化球も。今一つのところもありましたけど、全体的には前回より進歩していたかなと思っているので。カウントで取る真っすぐも追い込んでからの真っすぐもコースにいくボールもありましたし、良かったかなとは思っています」

――今回の登板間はどのような修正を加えたか。
「メカニック、体調面もそう(工夫)です。前々回よりも前回の方が強度も球数も大きくなっている。試合で投げた後。特に強度が公式戦は上がると思っているので、体調を含めて調整は大事かなと思っています」

――手術した右肘と左膝の反応は。
「強度が上がったり別の動きが入ってくると、張るのが普通のことなので。公式戦に入って強度が上がった時に、どういう張りが帰ってくるのか。そういう不安はあるのかなと思いますけど、その中でできることを中6日だったら、その中でケアだったりとか、次の試合で万全で入れるようにしたいなと思います」

――直球は良くなっているように見えた。球威や制球の手応えは。
「100マイルを何球も投げている感覚ではないですし、それは紅白戦だからというのもあるが、投げている感じは指にかかっている球もあるので。投げ心地的には前回よりもいいのかなと思います」

――開幕へ向けて投手としての不安はあるか。
「不安はありますね。1試合投げ終わってからもあると思いますし、それは来年再来年になっても開幕前は不安はあると思うので。1本打てるまでとか、1本の本塁打を打てるまでとか。1個三振取る、1勝するまで不安はあるかなと思いますね」

――打者として紅白戦で結果を出している。調整は順調に進んでいるか。
「まずまずいいと思います。やっぱりボールは見えていますし、その中で何本かヒット、本塁打も出ている。出過ぎてないのもいいと思います」

「今日より明日打てるようになっている、投げられるようになっているという感覚でいたい」

――キャンプは異例の3週間だった。投打の調整はできたか。
「みんな同じだと思うので。短い間にやると決まってから、すぐにシーズンなので。それはみんな同じなのかなと思っていますけど、オフシーズンもそこまで抜くという感覚ではないです。1日1日うまくなるために練習している感じなので。どのタイミングでも今日より明日打てるようになっている、投げられるようになっているという感覚でいたい。特にそこに関しては短かったなというのは全員一緒なので無いかなと思います」

――対外試合で1度も投げなかった。いきなり本番に入る。
「そこも仕方ないので。明日以降投げる投手はみんな同じなので。投げられるに越したことはなかったかなと思います。ただできなかったことばかりを考えても仕方ないので、できたことを試合に出せるように頑張りたいなと思います」

――18年から修正したかったことは修正できたか。
「一昨年に出た反省というよりは(今年)フィジカルの状態次第かなと思っているので。その中で出た課題を今年中に改善していきたいと思っていますし、一昨年に出た課題を改善できればベストですけど、まずはフィジカル面が一番かなと思っています」

――新型コロナウイルスの影響でいつもと違うシーズン。特別な気持ちはあるか。
「(公式戦で)60試合というより、復帰するシーズン。心の持ちようは違うかなとは感じています。気持ち的にはどのシーズンもベストにしたいと思って入るので。その気持ちは変わらないかなと思います」

――投手復帰1年目でリハビリも進んだ。
「時間が空いたからには、最初より完成度高く投げられるようになりたいというのはあります。後ろに伸びた分だけ、しっかり投げたいというのはあります。ただ、実戦で投げているわけではないので、うまくいかないこともあると思いますけど、その中で勝ちにつながる投球をできればなと思っています」

――開幕3戦目で投げる。メンバーは替わっていないが、アスレチックス打線の印象は。
「まだデータを見ていないので。もちろん初戦の相手は誰か分かっていますし、どういう風にいこうかなというのは考えています。まずは自分の入りが大事かなと思っています。感覚よく入れれば、それとプラスして、相手のデータを考えていければなと思っています」(Full-Count編集部)

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