コスモスイニシア、資産活用で駐車場の上に建物

大和ハウスグループのコスモスイニシア(東京都港区)は、駐車場の上に建物を建設する土地活用「SOLA CUBE(ソラキューブ)」を地主に提案していく。このほど、第1弾となる「SOLA CUBE 横濱関内」を神奈川県横浜市に竣工させた。低コストの鉄骨造と、建物へのテナント誘致で駐車場単独よりも収益が向上することを訴求する。また、テナントになるレンタルオフィス運営も同社が行う。

「SOLA CUBE」は、既存の駐車場をそのままで、上に鉄骨造の建物を建設し、駐車場以外にオフィスや店舗、住居などとして活用する。建設はグループ会社のコスモスモアが行う。「横濱関内」の4階建て規模ならRC造で1年かかるところを、半年で躯体を竣工させ、さらに2カ月かかる内装工事が終わる前に駐車場を稼働させられるメリットもある。

「横濱関内」は横浜市営地下鉄ブルーライン関内駅から徒歩1分、JR京浜東北線関内駅から同3分の立地。敷地面積は319.74m2。従来は13台収容の駐車場だったが、11台にし、上部に建物を建設した。4階建てで延床面積は953.46m2。3~4階はコスモスイニシアが運営する、レンタルオフィス「MID POINT 横濱関内」を7月31日から開業する。2階は店舗でテナントを募集中。駐車場はコインパーキングとして大和ハウスパーキングが運営。建物管理は大和ライフネクストで、大和ハウスグループで連携している。

「横濱関内」の建築費は約2億5000万円。総賃料収入は年間約4000万円で、駐車場のみより約2500万円アップ。表面利回りは約15%。コスモスイニシアでは首都圏で年間4~5物件程度「SOLA CUBE」の展開を目指す。同社のR&D部門 新規事業推進一課課長の清水裕久氏は7月20日の物件見学会で「『MID POINT』も組み合わせた提案をオーナーに行っていきたい」とし、都市部物件では同社のレンタルオフィスの入居も併せて行っていく方針を説明した。

「SOLA CUBE 横濱関内」の外観。駐車場を残して上に建物を建設した

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