在日外国人も安心のJMIP認証って?多言語対応がある都内の病院まとめ

在日外国人の方が安心して受診できる病院

日本に来て間もない在日外国人の方のなかには、「病気やケガをしたとき、日本の病院で言葉は通じるの?」と不安に思う方もいるかもしれません。

本記事では、外国籍の方が安心して受診できる、多言語対応のある都内の病院を紹介します。それぞれの病院の診療科、対応言語、使用可能なクレジットカードなどの情報もまとめているので、ぜひ参考にしてみてください。

多言語での診療案内も。JMIP認証とは

外国籍の方が利用しやすい病院を判断するときは、その病院が外国人患者受け入れ医療機関認定制度(Japan Medical Service Accreditation for International Patients)を取得しているかどうかが参考になります。

外国人患者受け入れ医療機関認定制度(通称、JMIP認証)とは、外国籍の方への受け入れ体制が整った病院を認定する制度。

病院が認定を受けるためには、多言語での診察案内や入院受け入れ、礼拝室の有無など宗教への配慮などの整備がされている必要があります。

ここでは、JMIP認証を取得している東京の病院16軒を紹介します。ほとんどが大規模の医療施設のため、診察には近隣のクリニックや診療所からの紹介状が必要です。紹介状がないときは、初診で3,000〜5,000円ほどの特別料金がかかる場合があります。

病院とクリニック・診療所の違いについては、以下の記事をご覧ください。

1.JCHO東京高輪病院

在日外国人の方も多く住む東京・港区の高輪(たかなわ)エリアにある病院。都営地下鉄浅草線「高輪台駅」からは徒歩3分。新幹線の停車駅でもある「品川駅」からも徒歩10分、品川駅からタクシーを利用すると運賃は700円ほど。アクセスのよさが特徴です。

公式HPには、英語・中国語・ロシア語での診療案内も掲載されています。初診の予約は不要です。日本の健康保険証と住民票、またはパスポートを持って、各診療科の受付時間内に来院してください。

2.NTT東日本 関東病院

大手通信事業会社のNTT東日本が運営する病院。最寄りはJRや都営地下鉄浅草線も通る「五反田駅」です。五反田駅からは徒歩7分の距離ですが、シャトルバスも出ています。

自分が患者として来院するときにはもちろん、お見舞いに行く機会にも便利な場所です。

3.国際医療福祉大学三田病院

東京のシンボル、東京タワー付近にある病院。都営地下鉄大江戸線 「赤羽橋駅」から徒歩5分の場所にあります。東京メトロ南北線 ・都営大江戸線「麻布十番駅」や都営地下鉄三田線 「芝公園駅」からも徒歩で行ける距離です。

病院の特徴は、JMIP認証だけでなくアメリカの医療機能評価JCI(Joint Commission International)の認証も取得していること。国際的に高い評価を得ている病院です。

4.東京都済生会中央病院

こちらの病院も東京タワーの近く。地下鉄大江戸線 「赤羽橋駅」から徒歩3分です。創立100年以上の歴史をもち、古くから地域に貢献しています。

2017年にJMIP認証を取得済み。紹介状がある場合は、予約をした上で受診してください。

5.虎の門病院

東京23区の南西部・港区内には大使館や領事館、外資系企業が集中しています。虎の門病院では、外国人の患者が安心・安全に医療サービスを受けられる体制も整備しています。

在日外国人の方、日本に滞在中の方、海外から治療目的で日本に来る方、健康診断を受ける方など、さまざまなケースに対応しています。スタッフは、国によって異なる文化への理解も深く、安心して受診できますよ。

6.東京都立広尾病院

在日外国人の方が多く住んでいる、渋谷区の広尾エリア。外国人向けのスーパーマーケットやレストランも揃う、便利な場所です。

周辺には、多言語対応が可能な病院がいくつかありますが、こちらの病院はとくに外国籍の患者さんの受け入れに力を入れています。院内には、英語と中国語の通訳スタッフも。

7.国立国際医療研究センター病院

新宿エリアで、外国人への対応に積極的に取り組んでいる病院。在日外国人や訪日観光客がスムーズに受診できる「国際診療部」も設置しています。

日本で病院を利用することに慣れていない方には、医療コーディネーターがサポートをしてくれます。日本語・英語・中国語での電話相談も可能です。

8.荏原病院

東京23区の南側・大田区にある、120年以上の歴史を誇る病院。大田区・品川区・世田谷区・目黒区の地域医療を支えています。

外国人患者に対応するために、病院内には患者支援センターを設置。主な対応言語は、英語・中国語(北京語)・韓国語です。外国語での会話が可能なスタッフがいるほか、タブレット端末を使用した通訳・翻訳も導入しています。英語・中国語・韓国語の公式HPもあります。

9.玉川病院

東京23区の南西部・世田谷区の住宅街にある病院。救急科では多くの救急車を受け入れているほか、専門的な医療の診察にも力を入れています。病院内の案内表示は、あらゆる場所で英語表記があるので迷子になりにくいでしょう。

10.佼成病院

東京23区の西側、杉並区にある総合病院。杉並区は新宿など東京の中心地へのアクセスが便利で、在日外国人の方も多く住んでいます。

外国人患者に対応するための国際部も設置。公式HPは日本語・英語・中国語・韓国語の4言語に対応しています。病院内の案内は、日本語と英語で表示。掲示物は日本語・英語・中国の3言語が用意されています。タブレット端末を使用した多言語の通訳も導入されています。

11.東京都立大塚病院

東京23区の北西部・豊島区にある、東京都が運営する病院。緊急の場合を除いて基本的に紹介予約制です。初めて受診する方は、他の病院で書いてもらった紹介状を準備し、予約をしてください。

英語・中国語・韓国語の公式HPがあります。

12.がん・感染症センター 都立駒込病院

がんと感染症の高度な治療に取り組んでいる総合病院。東京23区の北寄りの文京区にあり、東京都が運営しています。

入院をするときの案内パンフレットは、多言語で用意されています。入院中の食事も、宗教上食べられないものがある場合への配慮をしてくれます。

13.東京都立墨東病院

東京23区の東側、墨田区にある、東京都運営の病院。タブレット端末による通訳サービスで、治療の説明を受けることができます。

14.東京都立小児総合医療センター

東京都の西側、府中市にある東京都が運営する病院。子どもの病気全般を専門としています。隣接している東京都立多摩総合医療センターと連携しながら、外国人患者の受け入れにも取り組んでいます。

専門の通訳者が常にいるわけではありませんが、医療スタッフが対応可能な言語は充実しています。英語・韓国語・中国語・インドネシア語などの言語への対応が可能です。英語と中国語の公式HPがあります。

15.東京都立 多摩総合医療センター

東京都立小児総合医療センターに隣接する病院。多摩エリアで幅広い医療サービスを提供しています。通常の受診は、紹介予約制。また、緊急の場合には救急外来で24時間診療をしています。

2019年にJMIP認証を取得し、外国人の受け入れ体制のさらなる強化をめざしているところ。特別に外国籍の方向けの部署があるわけではありませんが、病院全体で連携しながら診察のサポートをしています。

16.東京西徳洲会病院

日本中にたくさんの医療施設を展開する徳洲会グループ運営の病院。東京都の西側、昭島市にあります。近くに在日米軍横田基地があり、アメリカ人のほかさまざまな国の方が訪れます。

院内には、英語・中国語の対応が可能なスタッフが在籍。タブレット端末での通訳や多言語での案内表示も整備されています。

サイトを活用して、自分にあった病院を探そう

「東京以外で外国語対応のある病院を探したいときはどうすればいいの?」というときは、JNTOのサイトを利用してみてください。全国にある多言語対応をしている病院を検索することができます。

「もし具合が悪くなったとき、どうしたらいい?」そんな疑問を解決するTipsや「病院で症状を説明するための指差しシート」もあって便利。

JNTO「日本を安心して旅していただくために 具合が悪くなったとき」ページ:https://www.jnto.go.jp/emergency/jpn/mi_guide.html

東京では、各地に外国人患者に優しい病院があります。記事を参考にしながら、自分にあった病院探しの参考にしてください。

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