【新型コロナ】横須賀の抗体保有は1.04% 市民2千人対象検査、「高い数字」市長驚き

抗体検査の結果などについて説明する上地市長=横須賀市役所

 神奈川県横須賀市は22日、無作為抽出した市民2千人を対象に行った新型コロナウイルス抗体検査の結果を発表した。964人(48.5%)が検査を受け、うち10人に抗体があり、抗体保有率は1.04%だった。上地克明市長は会見で「統計上だが、市民40万人に対して4千人が抗体保有となる」との見方を示した。

 検査は今月3~15日に実施した。抗体保有者は男性7人、女性3人。年齢別では20代1人▽30代1人▽40代1人▽50代2人▽60代2人▽70代2人▽80代1人。就業者は5人で、うち2人が市外勤務だった。一方、同市保健所が確認した患者は21日現在で69人。全市民に対する感染率は0.018%となっている。

 厚生労働省が6月に3都府県で計約8千人に行った抗体検査では、抗体保有率は東京0.1%、大阪が0.17%、宮城0.03%だった。検査方法が異なり単純比較はできないものの、上地市長は「市内の感染率と比べても高い数字で驚いた」とした上で、「抗体ができているというのは、一度は罹患(りかん)したと理解している。その事実の方が大きい」と話した。

 また、「(市民は)自分も罹患の可能性があるのでは、と理解してもらわないといけない」と強調し、患者らに非難や中傷をしないよう呼び掛ける考えを示し、同日市長メッセージとして発表した。

 「5カ月でどんな変化があるか見たい」として、12月にも同様の抗体検査を行うほか、症状のない希望者が市内の医療機関でPCR検査や抗原検査などを受けられる体制を整える方針も明らかにした。

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