長崎・小6いじめ自殺女児 慰霊碑を建立 遺族ら献花

児童が通っていた学校に慰霊碑が建てられ手を合わせる母親=長崎市内

 2013年、いじめを受けていた長崎市内の市立小6年の女子児童=当時(11)=が自殺した問題で、通っていた小学校は児童の慰霊碑を校内に建立した。22日は除幕式があり、母親(47)や学校関係者が献花をして児童を悼んだ。
 高さ75センチ、幅1メートルの石碑で、同級生らの「ヒマワリのような子だった」との声にちなみ「ひまわりの碑」と命名。「ひまわりのように」「明るく」「優しく」「真っ直ぐに」との文言を添えた。当初は、児童が自殺を図ってから丸7年となる7日に除幕予定だったが、大雨で延期していた。
 式で、校長は9日に開いた集会で全校児童に慰霊碑について紹介したことを報告。「碑に携わった、全ての人の思いが亡くなった女子児童に届くことを願いたい」と述べた。橋田慶信教育長は「児童の苦しみに寄り添うことができなかったのは痛恨の極み」と謝罪した上で「風化させることなく、いじめ根絶のために力を尽くしたい」と話した。
 母親は報道陣の取材に対し「いじめは人の命に関わることがある、と教えるきっかけになれば、ありがたいこと」と話した。
 女子児童は13年7月7日に自殺を図り、翌月亡くなった。市教委は調査の結果、上靴が隠されるなどのいじめがあったと判断。その後の市学校問題外部調査委員会(第三者委)は「(いじめと自殺の)直接の因果関係の認定は困難だが、関連を有する」と結論づけた。

 


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