佐世保同級生殺害6年 同じ悲劇 もう二度と 生徒ら誓う

被害生徒に黙とうをささげる生徒=佐世保市内

 佐世保市の高1女子同級生殺害事件から6年になるのを前に、被害生徒=当時(15)=と加害少女(21)が通っていた高校で22日、校長が校内放送で「二度と同じ悲劇が起きないよう誓いを新たにしたい」と講話。生徒約千人がそれぞれの教室で命の尊さなどについて考えた。
 今年は新型コロナウイルス感染防止のため、例年体育館で開催している全校集会を取りやめた。
 校長は放送室で「一人の生徒がある日突然、不条理にも命を奪われ夢を絶たれた」と説明。「生徒が精神的にダメージを受ける可能性がある」として事件の概要には触れなかった。
 コロナ禍にも言及。「当たり前に過ごせるありがたさに気付く機会になったと思う。これからも今という時を大切に過ごしていってほしい」と訴えた。講話の後、生徒らは被害生徒に黙とうをささげた。
 事件は2014年7月26日に発生。同級生の女子生徒を殺害したとして県警は翌27日に当時15歳の少女を殺人容疑で逮捕した。長崎家裁は15年7月、少女を医療(第3種)少年院に送致する保護処分を決定した。

 


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