佐渡市、慎重行動求める 島内初感染確認 連休中も相談窓口

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マスクを着用してフェリーから降りてきた来島者=22日、佐渡市両津湊

 新型コロナウイルスの感染が新潟県佐渡市で初めて確認された22日、市や医療機関などは対策を強化し、感染防止に努める姿勢を強く打ち出した。観光客の来島や帰省が増える中、市は市民に慎重な行動と手洗いなどの感染防止策を要請。市が主催・共催するイベントを当面の間中止するほか、連休中も健康相談窓口を開設し、不安に対応する。

 市は本部会議を開いて対策を協議し、4段階の危険レベルのうち上から2番目のレベル3に引き上げた。これに伴い、宿泊・温泉施設を除く公共施設の当面の休館を決定。小中学校は臨時休校措置をとらないものの、連休中の学校行事や部活動を中止するとした。

 県によると、島内には感染症病床(4床)以外にも、感染者受け入れ可能な病床があるが、本土に比べ医療資源が限られている。今後の感染拡大に備え、渡辺竜五市長は「病院、県と連携して取り組む」とした。

 今回感染者が入院したJA県厚生連佐渡総合病院は面会禁止をあらためて呼び掛けるとともに、玄関に職員を配置し、検温や問診を行う予定。

 また、佐渡汽船は乗客ができるだけ隣り合わないよう、今月上旬から指定席の発売を通常の8割程度に制限。21日までにジェットフォイル船内に、抗ウイルス効果があるとされる光触媒のコーティングを施した。

 渡辺市長は島内外の移動についても慎重な判断を呼び掛けている。「一人一人が高い意識を持って感染予防に努めてほしい」と話した。

 相談窓口は、0259(63)3115(午前8時半~午後5時)。

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◎市民、医療体制を不安視

 島内で初めての感染確認は、観光客や催しの動きが徐々に戻ると期待された4連休の直前。市民や関係者からは医療体制が限られる中で感染拡大への懸念が出る一方、イベント開催の判断を巡り困惑する声も聞こえた。

 「いつかは(感染者が)出ると思っていた」。赤泊の70代男性は冷静に受け止めつつ、「佐渡は高齢者が多く、介護施設などでの集団感染が不安」と話した。

 備えを進めてきた医療機関は気を引き締める。佐和田病院を運営する「おけさ会」の中川隆治専務理事(55)は「感染経路が不明で、院内感染などのリスクがある」と指摘。熱やせきがある人は、車内に待機してもらって診察するなど、対策を続ける方針だ。

 これまで自粛が続いていたイベントは全国の動きに合わせ、連休中に再開の兆しがあった。「島スクール」のキックオフイベント(25日)など市主催の事業は延期や中止となった一方、関係機関と協議した上で実施する民間の催しもある。

 県内外のグルメの出店がそろう「さど食の陣」(23~26日・相川浜公園)は当初の方針通り、入り口で連絡先を記録し、混雑時は入場を制限するといった対策をとって決行。鉱山祭坂道マラソン(26日・相川地区)も開催を決めた。

 両イベントの事務局を務める大桃一浩さん(49)は開催間近の感染確認に困惑しつつ、「万一を想定して準備してきた。地域振興のためにも、万全の態勢で臨みたい」と話した。