「デジタル署名」スタート 高校生1万人署名活動実行委 「コロナ禍 乗り切る」

高校生1万人署名活動実行委員会が公式サイトで始めた「デジタル署名」の入力画面

 核兵器廃絶を求める署名を集めている「高校生1万人署名活動実行委員会」は、公式サイトで署名を募る「デジタル署名」の取り組みを始めた。専用フォームに名前などを入力すると、署名に加算される仕組み。デジタル署名を知ってもらおうと、添付したQRコードをスマートフォンなどで読み取るとサイトにつながる告知カードを作り、8月から配布する。
 高校生らでつくる実行委は2001年に発足。全国各地の街頭で署名を呼び掛ける活動などに取り組み、集まった署名は毎年夏に高校生平和大使が国連機関に提出している。19年8月までに集まった署名は延べ200万筆以上。
 ただ今年は、新型コロナウイルス感染拡大で2月10日から7月4日にかけて街頭での署名活動を中断。デジタル署名は、こうした活動ができなくてもオンラインで署名を集めることができる仕組みをつくろうと、活動に携わる生徒数人が考案した。
 告知カードは3万枚程度発行する予定で、8月以降の活動時に通行人らに配布していく。
 1万人署名活動のメンバー、内山洸士郎さん(17)=鎮西学院高3年=は「街頭での署名活動がメインであることに変わりはないが、コロナが広がる現状を乗り切る一つの手段だと思う」。山口雪乃さん(17)=活水高3年=は「物理的な距離を気にすることなく、世界中の幅広い国籍、年代の人に署名活動を知ってもらい、応援してほしい」と期待を口にした。

高校生1万人署名活動実行委のメンバーらが8月から配布を予定している「デジタル署名」の告知カード

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