寒暖差が激しいからこそ重要な冷却水の適正濃度とは?オススメ簡易テスターもご紹介

冷却水

何もしてなくても冷却水は劣化する

エンジンを冷却するために循環している冷却水は、不凍液、またはLLC(ロングライフクーラント)と呼ばれ、その名のとおり、ただの水に比べて、凍り難く長期間使用できるのが特徴です。さらにエンジン内では、0.9~1.1kgf/cm2程度まで上げることで、100℃でも沸騰(オーバーヒート)しないような工夫がされています。

そんな冷却水ですが、リザーバータンクでどうしても空気に触れるため、液体の酸化と蒸発による減少は避けられません。そのため、定期的な点検は必須で、濃度が適正に保たれているか、水量が適正な量となっているかの確認が必要です。

また、冷却水の濃度は、防錆性と不凍効果に関係しており、濃度が高いとその効果は大きくなりますが、もちろん高ければ良いというわけではありません。

一般的な平地であれば、濃度は30%(凍結温度-15℃)、毎日氷点下となるような地域では45%(凍結温度-28℃)程度が目安。しかし、濃度が高すぎると冷却性能が低下してオーバーヒートしやすくなるため、60%(凍結温度-54℃)が上限と覚えておきましょう。

簡単に冷却水濃度をチェックできる冷却水テスター

今回ご紹介する冷却水テスターは、アストロプロダクツから販売されているアンチフリーズテスター。冷却水濃度を測定するスポイト式の簡易的なテスターで、レベルラインまで冷却水を入れ、内部フロートが示した値を読み取るだけの簡単な作業でチェックができます。

点検や車検があるから大丈夫では?と思われるかもしれません。ですが国の定めた点検項目には、冷却水の濃度測定という項目は無く、よほど見た目が汚れていたり、色が薄くなっていない限り、すべての整備工場が測定してくれるわけではないのです。

愛車を長く快適に乗り続けるためにも、年に一度は冷却水の濃度をチェックすると安心ですよ。

まとめ

蒸発と酸化によって劣化していく冷却水は、車にとってエンジンオイルと同じくらい大切な存在です。だからこそ定期的なチェックが必要なのですが、あまり費用と手間が掛かり過ぎるのも考えもの…。

今回ご紹介したテスターのように、簡単にチェックできるテスターを使って冷却水の濃度を点検し、愛車の健康を長く保ちましょう。

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