原田さんが家族証言 8月 原爆を学ぶ会 東京・調布

東京・調布市の「平和映画・朗読会」(午後の部)のチラシ

 東京都調布市は、広島、長崎原爆について市民が学ぶ「平和映画・朗読会」を8月3、4の両日、同市文化会館「たづくり」で開く。両被爆地で原爆に遭った長崎市の二重被爆者、故山口彊(つとむ)さんの孫で同市の家族証言者原田小鈴さんの講話や、山口さんを撮影したドキュメンタリー映画の上映などを予定している。
 調布市と、同市在住の映画監督稲塚秀孝さんの事務所「タキオンジャパン」が共催。稲塚さんは2005年から山口さんを取材、二重被爆をテーマに昨年までにドキュメンタリー映画3作品を製作した。昨年12月、映画上映や原爆文学などの朗読を通して反核平和を訴える「ナガサキ映画と朗読プロジェクト」を、長崎市で初めて開催。
 稲塚さんは今年にかけ、同様のプロジェクトの全国展開を計画。コロナ禍のため大幅に縮小したが、調布市の国際交流平和都市宣言30周年記念事業の一環として、本県外で初めて開く。
 両日各午後1時~5時(午後の部)は、原田さんと、広島市が養成する「被爆体験伝承者」菅昭彦さんがそれぞれ講話。映画「ヒロシマ ナガサキ 最後の二重被爆者」(稲塚監督、19年)を上映。無料。両日各午後6時~9時(夜間の部)は「調布市映画上映・朗読プロジェクト」として開催。同映画の上映と、長崎原爆で被爆した詩人福田須磨子の作品朗読、原田さんのトークを予定。500円(中学生以下無料)。
 稲塚さんは11月14、15の両日、長崎市の長崎原爆資料館で2回目の「ナガサキ映画と朗読プロジェクト」の開催を予定。両日、会場で運営に協力するボランティアを募集中。
 問い合わせは稲塚さん(電090.3433.6644)。

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