ウイリアムズF1、アップデートの効果を確信。イギリスGPでは2台に投入へ

 ウイリアムズF1チームは、これまで2台で交互に評価を行ってきた最新のアップグレードを、第4戦イギリスGPで両方のFW43に投入する予定だ。オーストリアとハンガリーで新パーツを試用したところ、パフォーマンスに明らかな向上が見られたという。

 改善を確認できたのは主に予選でのパフォーマンスで、ハンガリーGPではジョージ・ラッセルが12番手のタイムを記録した。

 ウイリアムズの車両パフォーマンス部門責任者のデイブ・ロブソンは、ラッセルの印象的なパフォーマンスは、FW43の新コンポーネントに由来するところがあると考えている。チームメイトのニコラス・ラティフィはハンガリーではこのパーツを使用していないということだ。

「パーツはここでかなり力を発揮した。ニコラスがジョージに比べて苦労するだろうことは分かっていた」とロブソンはハンガリーで語った。

 ラッセルのパフォーマンスとチームのデータ分析に基づいて、シルバーストンでは両ドライバーがともに、アップデートが施されたFW43でレースをすることになると、ロブソンは語った。しかし彼はパフォーマンス向上に関連する“数字”を示すことは避けた。

「彼らは交互に(新パーツを)使ってきた。(オーストリアでは)ウエットの予選となったため判断するのは難しいが、(アップデートが)ある状態とない状態を両方経験したうえで、新パーツには明らかなアドバンテージがあると、彼らも確信していると思う」とロブソンは語った。

「だから次のシルバーストンでは両者とも新パーツを装着することになる。だが具体的な数字を示すことはできない」

 ウイリアムズは今もレースペースを大幅に改善する必要があるが、今シーズン、チームが進歩したことは間違いないとみられる。

 チーム副代表のクレア・ウイリアムズは、調子が上がっていることが、苦境に立たされているチームに大きな安堵をもたらしていると語った。

「想像される以上の様々な感情があります。私たちは過去数年にわたって、苦しい体験をしてきましたから」とウイリアムズは、『F1 Nation』のトム・クラークソンに語った。

「大きな苦痛でした。不振に喘いでいる間に、一部の人々から叩かれたことは忘れられません。非常に難しい時期でした」

「チームには明らかに安堵の感情が溢れています。私たちは今年、パフォーマンスの改善を達成すると誓いました。その誓いを実現できてとてもうれしく思います。それは私たちにとって本当に重要なことです」

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