[大弦小弦]詰め替え用の怪

©株式会社沖縄タイムス社

 スーパーの食器用洗剤売り場に長居する人はあまりいないだろう。でも、詰め替え用をかごに入れようとした時、「約2回分」という表示の下に小さく「1回分は本体の約8分目です」と書かれているのが気になってしまった

▼そうすると、「約7回分」の大きな詰め替え用も実際に入っているのは本体の「5.6本分」ということになる。これは誇大広告ではないのだろうか

▼思っていたより量が少ないので、詰め替え用がお得かどうかも怪しくなってきた。計算してみると、この店では本体より100ミリリットル当たり6円安いだけだ。「むむむ」。店頭でスマートフォンを握って計算する姿はさぞ不審だっただろう

▼大手メーカーに聞いてみた。出荷段階では詰め替え用を割安にしている。ただ、メーカーや流通各社の戦略で本体が割安になることもある。「競合製品もあり、まずは本体を手に取って試してもらう狙いがある」と事情を説明する

▼詰め替え用は本体に比べて容器が簡素で、プラスチックごみの削減にもなる。市場でのシェアは何と8割を占めるという。消費者は手間暇かけてまじめに詰め替えている

▼レジ袋の有料化も始まった。本体を次々に買い替えた方が割安になるような価格設定は、やはりおかしい。メーカーや流通各社には、ごみ削減に向けた姿勢を示してほしい。(阿部岳)