インディアンスの鉄腕サウスポーがメキシコ人新記録を樹立

インディアンスの鉄腕サウスポー、オリバー・ペレスが「メジャーで18年間プレー」というメキシコ人新記録を樹立した。ペレスは日本時間7月27日のロイヤルズ戦で今季初登板。メジャーでプレーするのは今季が18シーズン目となり、17シーズンで並んでいたフェルナンド・バレンズエラ、フアン・カストロ、アウレリオ・ロドリゲスを上回り、メキシコ人新記録となった。

2002年6月(当時20歳)にパドレスでメジャーデビューしたとき、ペレスは鉄腕サウスポーとして生き延びている自身の姿を想像していなかったに違いない。2004年にパイレーツで12勝10敗、防御率2.98、239奪三振をマークするなど、若かりし頃のペレスは先発投手として活躍。2007年にはメッツで自己最多の15勝を挙げ、翌2008年も10勝を記録した。

ところが、2009年から2年連続で防御率6点台後半という大不振に陥り、2011年はメジャーでプレーする機会すら与えられなかった。その後、ペレスはリリーバーとして再起し、2012年にマリナーズで33試合に登板して防御率2.12をマークすると、翌2013年から昨年まで7年連続で50試合以上に登板。マリナーズからダイヤモンドバックス、アストロズ、ナショナルズ、インディアンスといくつもの球団を渡り歩きながら貴重な戦力として活躍してきた。

ペレスはワールド・ベースボール・クラシックにメキシコ代表として参加した際、憧れのバレンズエラと会って話をする機会に恵まれた。「彼と話をしたのはほんの短い時間だったけど、僕はとても刺激を受けたんだ。子供の頃から憧れていたし、ずっと会いたいと思っていた」とペレス。「今度は僕のキャリアが誰かの刺激になればいいな。一生懸命に努力をしたし、良いことも悪いこともあった。僕の生き様を誰かに見てほしい。だからこそ、現役を続けているのかもしれないね」と語った。

メッツ時代、キャリアのどん底にいたときには現役引退も考えたという。しかし、愛する妻や両親が「まだ29歳だ。キャリアはまだ長い」と球界に踏み止まらせてくれた。メジャー18年目のシーズンは幕を開けたばかり。妻や両親に感謝しながら、ペレスのキャリアはこれからも続いていく。

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