地域の平穏願う精霊舟 あさぎり町の星原さん製作 豪雨犠牲者の追悼も

自宅の仕事場で精霊舟を作る星原永吉さん=あさぎり町

 8月盆を前に、あさぎり町上北の木工職人、星原永吉さん(37)宅で精霊舟作りが最盛期を迎えている。

 今年は4日の豪雨災害を受け、球磨地区商工会青年部の役員として、会員のボランティア派遣の調整を担う傍ら、舟を製作。「水害で犠牲になられた方々を追悼したい」と購入に訪れる客もいるという。

 製作は例年5月の大型連休明けから8月初旬まで。3種類の大きさ(長さ90~180センチ、幅30~40センチ)を約200基作り、熊本市中央区の玩具問屋に卸したほか、初盆を迎える個人宅向けに販売している。

 24日は赤や緑の飾りやちょうちんなどを取り付けていた星原さん。「これからも、熊本の安寧を願い作り続けていきます」と話した。(小野宏明)

熊本日日新聞 2020年7月26日掲載

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