平和の尊さ「若い世代が伝えなければ」/青森空襲75年 中央高演劇部が上演/感染対策 口元も万全

©株式会社東奥日報社

飛沫(ひまつ)感染防止のため、口元に透明なマウスシールドを装着して上演を行った青森中央高演劇部のメンバー=青森市の中央市民センター

 青森空襲から75年目となった28日、青森市の青森中央高校演劇部は、青森空襲をテーマにした劇「7月28日を知っていますか?」を同市松原の中央市民センターで上演した。6回目となる今年は、新型コロナウイルス感染対策で一般公開は行わず、口元にはマウスシールドを着用して実施。保護者や関係者が見守る中、部員27人が迫真の演技で戦争の悲惨さや平和の尊さを訴えた。

 市民が空襲に備えバケツリレーで消火訓練に励む様子や、父親が召集され離ればなれになった家族など、戦時下における市民の暮らしぶりを描いた劇は、ピアノ「戦場のメリークリスマス」とともに幕を開けた。

 終盤の空襲の場面では、市民が焼夷(しょうい)弾から逃げ惑う様子を再現。犠牲になった人々の遺体が転がり、辺り一面が焦土と化した空襲の悲惨さを熱のこもったせりふで訴えた。

 演出を担当した部長の成田有咲さん(18)は「マウスシールドをつけた状態でも違和感なく上演できることが分かった。これからも感染対策をしながら練習に励みたい」と笑顔。

 姉の活躍を見に来た村上みなもさん(16)は「今年で見るのは3回目。感動していつも同じところで泣いてしまう」と話した。

 同作は2015年に初演され、当時の生徒が自ら空襲体験者などに取材、脚本を書いた。同部顧問の畑澤聖悟教諭は「コロナ禍でも7月28日に上演することに意味がある。若い世代が伝えていかなければ」と語った。