OKIとNTT Com、リモート接客オペレーターの稼働状況を可視化する「コンタクトセンタークラウドサービス」を販売開始

近年、店舗の省人化ニーズに加えて、新型コロナウイルスの感染拡大を機に、店舗内での人との距離を確保した接客のニーズも高まっている。さまざまなシーンでビデオ通話が日常的に利用されているが、店舗においても接客のニューノーマルのひとつとして、有人オペレーターによるリモートでの接客が、ますます利用されていくものと考えられる。沖電気工業株式会社(以下、OKI)とNTTコミュニケーションズ株式会社(以下、NTT Com)は、クラウド型コンタクトセンターサービス「Amazon Connect」を活用し、OKIのセルフ端末用ミドルウェア「Counter Smart」とNTT ComのAIサービスなどを組み合わせ「コンタクトセンタークラウドサービス」を構築した。同時に、OKIは同サービスを店舗デジタル変革ソリューション「Enterprise DX」を構成するソリューションのひとつである「ストアフロント変革ソリューション」の新商品として販売開始した。同サービスは、Amazon Connectを活用することで従来よりも短期間・低コストでコンタクトセンターシステムを導入できる。また、OKIが保有するコンタクトセンターのノウハウを活用し、応対中や離席中などの各オペレーターの状況を管理者の画面上に一覧で表示する。センター内はもちろん、店舗や在宅で勤務しているオペレーターの状況を可視化し管理しているため、来客の要望に適したオペレーターを自動で選択し接続することも可能だ。また、OKIのCounter Smartと同サービスを組み合わせることで、来客とオペレーターはセルフ端末でお互いの顔を見ながら対面での接客さながらの応対を実現する。オペレーターと客が画面の表示内容を共有できるほか、オペレーターが店舗内のスキャナなどをリモート操作することで、客が持ち込んだ書類などを確認しながら会話することもできる。さらに、NTT ComのコミュニケーションAI「COTOHA」シリーズを組み合わせることで、独自の音声認識技術を用いた通話内容のテキスト化、要約を実現し、オペレーターの稼働を削減する。加えて、複数のソリューションの組み合わせにより、感情分析技術を活用し判定した利用者の満足度やオペレーターのコールデータなどが可視化され、ダッシュボードで簡単にKPI管理が可能になる。同サービスを提供することで、災害やパンデミックにおけるコンタクトセンターの迅速な立上げ・業務継続へのニーズに応えるとともに、顧客に距離や場所に左右されないリアルな体験を提供し、コンタクトセンターの生産性向上に貢献する。同サービスは今後、クラウドサービスならではのメリットを活かして音声自動応答やAIチャットボットを活用した無人応対、スマートフォンやタブレットでのリモート相談など、連携機能の拡張を順次リリースする予定で、販売目標を2022年度末までに合計500席とした。

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