鷹・柳田は出塁率.507、中村晃は得点圏.600 驚異の3、4番に工藤監督「僕は投げたくない」

ソフトバンク・工藤公康監督【写真:藤浦一都】

キャンプ中から掲げてきた繋ぎの打線が機能し「いい形でその典型」

■ソフトバンク 9-4 西武(28日・PayPayドーム)

ソフトバンクは28日、本拠地PayPayドームで行われた西武戦に逆転勝ちし、首位の座を守った。3回に柳田が史上306人目となる通算1000安打を達成し、4番の中村晃が4安打5打点と大暴れ。柳田の節目の試合を見事に勝利で飾り、試合後の工藤公康監督は「良い循環ですね」と出塁率.507の柳田、得点圏打率.600の中村晃の活躍を称えた。

一時は3点のビハインドを背負ったソフトバンク。だが、3回1死一塁で柳田が右翼フェンス直撃の安打を放って通算1000安打を達成すると、中村晃、栗原が連続適時打を放って1点差に迫った。5回には柳田が通算1001安打目となる左翼線への二塁打を放ち、中村晃が同点の適時打。6回には松田宣の中前安打、周東、柳田の四球で2死満塁とすると、中村晃が走者一掃の適時二塁打を放って勝ち越しに成功した。

3回、4回、6回といずれも柳田がチャンスメークやチャンスを拡大し、中村晃が返すという現在のソフトバンクを象徴するかのような得点の仕方だ。キャンプ中から打線の繋がりを模索してきた工藤監督は「柳田くんのあとが何より大事。そこをしっかりと繋げれば、得点の確率はグッと上がる。いい形でその典型かなと思う」と目を細めた。

柳田はこの日4打席で出塁し、今季の出塁率が.507となった。中村晃は今季の得点圏で15打数9安打とし、得点圏打率は.600に。この驚異の打撃成績を残す2人の並びに、指揮官でさえ「僕は投げたくないです。投げる投手は大変。こうやってプレッシャーをかけて、しっかりと役割を果たしてくれると繋がり、相手にプレッシャーになる」と語る。

この日は7回にバレンティンが7号ソロを放ち、松田宣も3安打と活躍。不振だった6番以降の打者にも当たりが出てきた。「徐々にそういうところも上がってくれば、より厚みが出る」と工藤監督。柳田と中村晃が牽引するソフトバンク打線。その破壊力は凄まじい。(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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