神奈川県三浦市は、災害時の避難所での新型コロナウイルス対策の一環として、テント300張りを購入する。これまで市にテントの備蓄はなく、担当者は「必要性を感じながらも財政面で購入が難しかったが、女性らの防犯も強化できる」と期待を寄せている。
市防災課によると、テントは約2メートル四方のドーム型。普段は同課で管理し、災害時に南下浦、初声、三崎の3地区の避難所に配備する。ほかにマスク500枚、フェースシールド500個、防護服100着などを購入。約4平方メートルのスペースを計300人分確保するパーティション75個もそろえる。購入費として4216万円を盛り込んだ2020年度一般会計補正予算案は今月可決。国の地方創生臨時交付金などを財源とし、台風シーズンの9月までに購入予定だ。
市は地震・津波の避難所の収容人数は約1万人分、風水害では約3500人分を確保してきたが、密を避けるためには3分の1程度に縮小する必要があると想定する。新型コロナ対策として、避難所機能がある小中学校にスポットクーラーや送風機を配備するほか、市民ホール(同市三崎)や潮風アリーナ(同市初声町入江)の空調設備を更新して避難所機能を持たせる。
同課は「民間施設も含めて今後も避難所の数を増やしていきたい」としている。