【F1サーキット巡り】フェラーリのお膝元ムジェロで初開催。周囲にはトスカーナ名物を味わえるレストランも

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 新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、2020年のF1は当初予定していたスケジュールを大幅に見直し、ヨーロッパラウンドを増加させて再スタートを切っている。そのヨーロッパラウンドには、F1を初めて開催するサーキットもあれば、長い間F1を開催していなかった懐かしい名前もある。

 そこで、2020年のカレンダーに新たに加わったサーキットを紹介していきたいと思う。

 まず、9月11日から13日まで『FORMULA 1 GRAN PREMIO DELLA TOSCANA FERRARI 1000 2020 Mugello』(略称「トスカーナGP」)としてフェラーリ1000回目のレースを祝う記念イベントの舞台となったムジェロ・サーキットについてだ。

 ムジェロ・サーキットでF1が開催されるのは今回が初めてとなるので、まずムジェロがどこにあるのかを説明しよう。イタリアの中部トスカーナ州の最大都市であるフィレンツェから北に約30kmの所にあるスカルペリーアという村にある。

所有者のフェラーリは、ムジェロ・サーキットをテストコースとしても使用している

 コースが完成したのは1974年で、2年後の1976年にはロードレースの世界選手権を開催。その後、サーキットが財政難に陥ったため、1988年にフェラーリが買収。1994年以降は毎年イタリアGPの舞台として、多くの二輪のファンを集めている。

 フェラーリの本社があるマラネロからムジェロ・サーキットまでの距離は約120kmということで、フェラーリのF1レース1000回目を祝う記念イベントの舞台となったわけだが、じつはアルファタウリがあるファエンツェという街はさらに近く、直線距離で約60kmということで、アルファタウリにとってもホームレースとなる。

 サーキットは丘陵地帯にあり、高低差は41.19mもあるアップダウンに富んだ全長5245mのコース。左コーナーが6個、右コーナーが9個と合計15個のコーナーで構成されているが、このうち14個が時速100km〜200kmの中速コーナーで、しかもS字状になっていることから、シルバーストンの『マゴッツ〜ベケッツ〜チャペル』や鈴鹿のS字を思わせるレイアウトが延々と続くイメージだ。

近年では二輪のレースが開催され、タイヤに厳しいレイアウトのムジェロ・サーキット

 そのため、タイヤに厳しく、ピレリが持ち込むコンパウンドも、イギリスGPと70周年記念GPが行われるシルバーストン、スペインGPが行われるカタロニア・サーキットと同じ最も硬い組み合わせとなるC1、C2、C3となっている。

 一方でメインストレートは1141mもあり、オーバーテイクも可能なだけに、予選よりもレースでいかにタイヤを労るセッティングを施せるかが鍵となりそうだ。

 F1では2012年に合同テストが5月に3日間行われたことがあり、そのときトップタイムをマークしたのが、ロータスのロマン・グロージャンで、タイムは1分21秒035だった。また、今年の再開幕前にはフェラーリが2年落ちのSF71Hでプライベートテストを行っている。

 今年は無観客レースが予定されているため、日本から観戦に行くことはできないが、トスカーナ州は食事もおいしいので、新型コロナウイルス感染が収束したら、ぜひ訪れてみてほしい。フィレンツェにはもちろん多くのレストランがあるが、スカルペリーア村にも美味しいレストランやトラットリア(大衆向け家庭的レストランの総称)がたくさんある(P1020816.JPG)。イタリアといえば、ピザやパスタが有名だが、このトスカーナはフィレンツェ特産のキアーナ牛を使い、塩・コショウ・オリーブオイルで味をつけ炭火で焼いたステーキである『ビステッカ・フィオレンティーナ』がおすすめ。ワインはもちろん、トスカーナ名物のキャンティで決まり!!

大衆向けのレストランも多いスカルペリーア村
ムジェロ・サーキットの位置する、イタリア中部トスカーナ州のフィレンツェ・スカルペリーア村