V長崎の練習拠点 大村運動公園での整備断念

 大村市と通販大手ジャパネットホールディングスが、市総合運動公園での整備を検討しているサッカーJ2、V・ファーレン長崎の新練習拠点について、同公園での計画を断念する見通しであることが29日、市側の関係者への取材で分かった。
 同市は22日の市議会全員協議会で、整備スケジュールやサッカー場の使用料・維持管理費負担に関する市の考えをジャパネット側に示したことを説明。園田裕史市長は「考えに応じてもらえなかった場合、(計画を進めることは)困難だろう」としていた。
 高田旭人社長も先月27日に市内で市議らに計画の概要を説明した際、7月までに結論を求める意向を示していた。今回、整備スケジュールや費用などの面で両者が合意に至らなかったとみられる。
 ジャパネット側は8月1日に「大村クラブハウス構想に関する記者発表」として高田社長が東京で会見し、今後の方針を話すとしている。
 同市が練習拠点の移転先に手を挙げたのは2018年末。新工業団地(雄ケ原町)での整備断念を経て、19年6月から同公園を候補地に検討が進められていた。だが、整備計画や事業費などを巡って議会からの反発も強く、議論は紛糾していた。

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