木村拓哉が「BG」最終回に向けて包み隠さず語る心境

丸腰の状態で、まさに“命の盾”となり、あらゆる危険からクライアントを護る民間ボディーガードの生きざまと戦いを描く、テレビ朝日系連続ドラマ「BG〜身辺警護人〜」(木曜午後9:00)が7月30日放送の拡大スペシャルで、ついに最終回を迎える。主演の木村拓哉が、撮影を続ける中で感じていたこと、視聴者に対する素直な気持ちなど、最終回放送を目前に控え、その心境を語った。

新シリーズでは、“利益優先”の組織を飛び出して私設ボディーガードに転身した島崎章(木村)による“個人VS組織”の物語を主軸に、怒濤(どとう)の展開を繰り広げてきた。新型コロナウィルスの感染拡大による自粛期間には、撮影が一時中断するなど、初めて経験する大きな壁が立ちはだかるも、歯を食いしばって戦い続けてきた木村。

新シリーズのクランクアップを迎え、木村は「出演者もスタッフも含め、現場にいる人間から誰か1人でもコロナの感染者が出てしまったら、撮影もストップしてしまう…。そういう状況の中、“何としてでも最後まで無事に撮影を続けなければいけない”のが、今回の現場だったと思います。全7話に縮小されたことをお知らせしただけで、『えーっ!?』と残念がってくださった視聴者の皆さんに対して、撮影が再びストップすることは一番やってはいけないことですから。しかも、相手は“見えない敵”。だからこそ、すごくシビアになって撮影していましたね。“今までにない戦いの日々”でした」と振り返る。

さらに、“今までにない戦いの日々”での心境を「正直なところ、悔しい思いもたくさんしましたね。来てくださったゲストの方と握手もできないし、いいカットが撮れた時にハイタッチもできないし…すごく悔しいよ! 出演者が次々とクランクアップしていく中でも、本当だったら最後に『ありがとう!』と言ってハグもしたいし、ハイタッチもしたいし、握手もしたいけど…できませんからね。すべての撮影が終了した後も、普通はスタッフの労をねぎらう会があるじゃないですか。でも、それも当たり前のようにないですから」と残念そうに明かした。

そういった逆境に対して「まだ飛び越えられてはいないと思いますね。僕らは今回それぞれの責任は果たしたけれど、コロナに伴う逆境はこれからも続くわけで…。現場そのものが存在しないと、僕らは何もできない。でも、そういった現場の存続もまだまだ危うい状況ですから。逆境を飛び越えるには、まだしばらく時間がかかる気がします」と冷静に分析。

そして、逆境の中で共に戦った現場の仲間たちについて「本当に暑い中、着ている服をすべて汗に染めながら、次のカットの準備を一生懸命進める人たちが現場にいてくれて、すごく幸せでした。本気になってくれる現場の人たちを目の当たりにすることで、僕もギアを入れさせてもらえることが多々あったんですよ」と称賛し、「だから、僕自身も皆さんのギアを入れられるような存在として、これからも現場に立ちたいですし、もしまたこのチームと会える時が来るならば、お互いに全力を出し合いたいです。そのために、フィジカル面もメンタル面もさらに鍛え、整えておこうと思います」と前向きな姿勢を見せた。

最後に、今シリーズが最終回を迎えるにあたって「話数も短縮になり、僕としては正直なところ、本来お届けするはずだったメニューは最後まで出しきれていない感があって…。そこに関しては、皆さんに対して『本当にごめんなさい』という気持ちでいっぱいです。ただ、今の自分たちにできることは、160%やり尽くしたと自負しています。皆さんにもどうか最終回、僕らの160%を受け取っていただけたら、うれしいです!」と率直なメッセージとともに力強くアピールした。

最終回では、これまで最強バディを組んできた高梨雅也(斎藤工)と決裂した島崎が、たった1人で死を覚悟し最大の敵・劉光明(仲村トオル)を警護。しかも、劉を血眼で捜索する警察と「KICKSガード」の追手が迫る中、追い詰められた章が、眼前に立ちはだかる高梨を崖から突き落とすという暴挙に。さらには、章自身の命も危機にさらされてしまう。果たして、章は劉を護り抜くことができるのか!? そして、破綻の兆しを見せる章と高梨の運命、かつて固い絆で結ばれた菅沼まゆ(菜々緒)や沢口正太郎(間宮祥太朗)との関係はどうなるのか? 命を懸けた“最後の任務”が、ついに始まる。

© 株式会社東京ニュース通信社