「オランダからプレミアに来た点取り屋」最高or最悪の4名

オランダ・エールディビジは多くのアタッカーを生み出すリーグだ。その一方、なぜかそこで育ったストライカーはやたら当たり外れが激しいことでも有名。

今回は『Squawka』による「2000年以降にオランダからプレミアリーグにやってきたFW」の中から、ベスト選手とワースト選手を特集する。

▼ベスト4

ディルク・カイト

クラブ:フェイエノールト→リヴァプール

出場数:285試合

ゴール数:71ゴール

加入時の移籍金:1800万ユーロ(およそ22.23億円)

2006年夏にフェイエノールトからリヴァプールへと加入したカイト。とにかく様々なポジションでプレーできる便利な選手だった。

しかもゴール数もかなりのもので、重要な試合でも得点を決めた。これほどまでにファンから愛される選手も少ない。間違いなく投資の価値を大きく超えた。

ルート・ファン・ニステルローイ

クラブ:PSV→マンチェスター・ユナイテッド

出場数:219試合

ゴール数:150ゴール

加入時の移籍金:2850万ユーロ(およそ35.2億円)

PSVで恐ろしい前十字靭帯断裂という怪我を負ってしまったことから、マンチェスター・ユナイテッドへの移籍が1年伸びるという事件も。しかしプレミアにやってきた彼はすぐにその価値を証明し、ゴールを量産し続けた。

チャンピオンズリーグでの1シーズン12ゴールという記録は、リオネル・メッシに破られるまで10年間保持し続けたもの。ペナルティーエリアを支配するファン・ニステルローイの能力は他に類を見ないものだった。

ロビン・ファン・ペルシー

クラブ:フェイエノールト→アーセナル→マンチェスター・ユナイテッド

出場数:383試合

ゴール数:190ゴール

加入時の移籍金:450万ユーロ(およそ5.56億円)

小野伸二とともにプレーしたフェイエノールト時代にはワガママなウイングとして知られたが、プレミアリーグでストライカーとしてブレイク。数年をかけてアーセナルで急激な成長を遂げた。

さらにタイトルを求めてマンチェスター・ユナイテッドに電撃移籍すると、アレックス・ファーガソン監督の下でプレミアリーグ優勝を成し遂げた。

なお、移籍金はフェイエノールトからアーセナルに来たときのもの。マンチェスター・ユナイテッド移籍時は3070万ユーロだった。

ルイス・スアレス

クラブ:アヤックス→リヴァプール

出場数:133試合

ゴール数:82ゴール

加入時の移籍金:2650万ユーロ(およそ32.73億円)

リヴァプールでプレーしたのはわずか2年半であるが、その印象は強烈であった。同時に獲得されたアンディ・キャロルが苦戦する一方、彼は卓越したゴールセンスをプレミアリーグで見せつけた。

意外にもプレミアリーグで一度もレッドカードはもらっていないが、何度か罰則で長期のサスペンションを受けている。それを差し引いてもピッチ上でのインパクトは強烈で、リヴァプールを優勝一歩手前にまで導いている。

▼ワースト4

アフォンソ・アウヴェス

クラブ:ヘーレンフェーン→ミドルズブラ

出場数:49試合

ゴール数:13ゴール

加入時の移籍金:1700万ユーロ(およそ21億円)

オランダでの2006-07シーズンに38試合37ゴールというすごい得点率を叩き出したブラジル人FW。降格の危機に瀕していたミドルズブラに加入し、最初こそ怪我で苦しんだが終盤に調子を上げ、半年で6ゴールを決めた。

しかし2年目に大きく調子を落としてしまい、シーズンでわずか4ゴールに。ミドルズブラも降格し、彼自身もカタールへと去ることに。移籍金さえこれほど高くなければ「可も不可もなく」程度なのだろうが…。

ジョジー・アルティドール

クラブ:AZ→サンダーランド

出場数:82試合

ゴール数:5ゴール

加入時の移籍金:1000万ユーロ(およそ12.35億円)

20歳のときにビジャレアルからハル・シティにローン移籍したとき、28試合で1ゴールと低迷。全く活躍することができずに返却されていた。

そして2013年夏、AZで大活躍した彼はサンダーランドでプレミアリーグに再挑戦。今度も1年目で31試合1ゴールと絶不調に陥り、完全に信頼を失ってしまった。

マティヤ・ケジュマン

クラブ:PSV→チェルシー

出場数:41試合

ゴール数:7ゴール

加入時の移籍金:750万ユーロ(およそ9.26億円)

大失敗だと言われているが、今見ると移籍金はそこまで高額ではない。とはいえ、ケジュマンにかけられた期待は非常に大きかったため、チェルシーでのガッカリ度は半端ではなかった。

プレミアリーグ初年度は25試合に出場して4ゴール。カップ戦では7試合3ゴールと活躍はしたが、インパクトはほとんどなかった。

ただ結局ほとんど同じような額でアトレティコ・マドリーに売られているので、チェルシーにとっては大きな損にはなっていない。

チャン・ユーニン

クラブ:フィテッセ→WBA

出場数:0試合

ゴール数:0ゴール

加入時の移籍金:720万ユーロ(およそ8.89億円)

おそらくウェスト・ブロムウィッチ・アルビオンのファンでも彼の名前を覚えている人は少ないはずだ。2017年にフィテッセからやってきた中国人選手は、結構な移籍金でやってきたにもかかわらず、すぐにブレーメンへ貸し出された。

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次の年は帰ってきたと思ったら即座にADOデンハーグに貸し出された。戻ってきたと思ったら、またたく間に中国のクラブに移籍していった。何があったのか…。

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