いよいよ発売! ヘンリー王子とメーガン妃の「暴露本」でトクするのは誰だ(井津川倫子)

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2020年3月末に英国王室を離脱したヘンリー王子とメーガン妃の「暴露本」が、8月の発売を前に話題をさらっています。

ヘンリー王子とメーガン妃「暴露本」騒動はどうなる?(写真は、英国の街並み)

これまでも2人の馴れ初めや英王室メンバーとの確執、王室離脱に至るまでのドラマが赤裸々に描かれているという前宣伝が流れていましたが、複数の英メディアが内容の一部をスクープ!

報道を見る限り、確かに「ここまで書いていいの?」という内容ではありますが、正直、「メーガン妃押し」が露骨すぎるような......。果たして、世界一有名なファミリーの暴露合戦に勝機はあるのでしょうか?

メーガン妃がショックを受けた「ネックレス事件」とは?

8月11日に発売される「finding freedom~ Harry and Meghan and the Making of a Modern Royal Family(自由を探して~ヘンリーとメーガン、新しいロイヤルファミリー)」の内容が少しずつ明らかになり、その内容がセンセーショナルすぎると衝撃が広がっています。

同書はヘンリー王子夫妻と仲が良いとされる2人の英王室記者が書いています。著者によると、「王子夫妻にインタビューして書かれたものではない」「夫妻が寄稿などしていない」ということですが、果たして本当にヘンリー王子夫妻は「無関係」なのでしょうか?

一部英メディアが「事前スクープ」した内容を読む限り、本はヘンリー王子夫妻の視点で描かれています。「友人らが多くの情報を提供した」としていますが、本人たち以外は知るはずがない「プライベートな話題」が含まれていますから、二人がネタ元であることは間違いないでしょう。

肝心の「暴露本」の内容はといえば、正直「想定の範囲内」といったところでしょうか。もちろん、まだ発売前ですので全容はわかりませんし、判断を下すのは時期尚早だと思います。それでも、ヘンリー王子夫妻、とりわけメーガン妃を擁護する目的で描かれていることがありありで、しかもちょっと子どもっぽいのです。

たとえば、他の王室メンバーとの「確執」があったと主張していますが、その原因が兄のウイリアム王子が結婚前に「『あの子(メーガン妃)』とのつきあいは慎重にしろ」と、「あの子」呼ばわりしたことにヘンリー王子がショックを受けたとか、王室の公式行事でキャサリン妃に目配せしようとしたメーガン妃が無視されたとか、「どうでもいい」ことばかりでした。

発売前に大幅値引き! アマゾンのベストセラー戦略は奏功

なかでも、私が半ばあきれたのが、「ネックレス事件」です。

婚約前にメーガン妃が二人のイニシャルである「M」と「H」をかたどったネックレスを身につけて外出したところ、「パパラッチの餌食になるだけだ」と王室からダメ出しをされて、「ひどく取り乱した」というのです。

じつは、メーガン妃は、婚約前からヘンリー王子とつきあっていることをほのめかす「思わせぶり」な写真を自身のインスタにアップして、話題になっていました。二人のイニシャルのネックレスはメディアの関心をあおり、「火に油を注ぐだけ」だと注意されたことに、「ボーイフレンドの側からそんな細かいことまで指示されるなんて......」と衝撃を受けたとのこと。メーガン妃は「理解しがたい事件にショックを受けた」そうですが、私にはわざわざ「私の彼氏はヘンリー王子なのよ」と誇示したかっただけとしか思えません。

最後の最後までメディアとの距離感が下手だったと評されるメーガン妃ですが、「さもありなん」と思わせるエピソードでした。

話題沸騰中の「メーガン妃暴露本」ですが、話題をさらっているのはセンセーショナルな内容だけではありません。アマゾンが発売前にもかかわらず大幅値引きをしたと、海外メディアが報じました。

__Meghan and Harry's book price is slashed on Amazon before it even goes on sale
(メーガンとハリーの本は、発売前にもかかわらずアマゾンで大幅値下げされた)__

報道によると、英国アマゾンが定価 20ポンド(約2700円)を 13.60ポンド(約1840円)に値引きして予約を受け付けているとのこと。

あわててアマゾンのサイトをチェックしたところ、英国は13.60ポンド、米国は17.51ドル(約1840円)に値下がりしていました。日本のアマゾンでは3268円ですから、英米両国では随分と安く手に入るようです。

日本とは異なり、本の割引販売が認められているとは言え、発売前に3割以上も値下げするのは異例の戦略。しかも、ある程度はベストセラーになることが確約されている話題の本です。価格を下げてでもより多くの人に読んでもらいたいというアマゾン(及び出版社)の戦略が透けて見えます。

ちなみに、2020年7月末時点の本の売り上げは、英アマゾンではベストセラー2位、米アマゾンでは12位と高位置をキープ。異例の戦略は功を奏しているようです。

メーガン妃「暴露本」英国王室はみんな「悪者」だ!

とはいえ、一部のメディアは、今回の「メーガン妃暴露本」は、あまりに内容が露骨すぎて、へンリー王子夫妻の評判も落としていると指摘しています。

What's the bombshell in the Harry and Meghan book? That the royals are all as bad as each other(ヘンリーとメーガンの本は、何が衝撃なのか? 王室メンバーは誰も彼も「みんな悪者」だ:英紙ガーディアン)

それでは、「今週のニュースな英語」は、英紙ガーディアンの見出しから「as bad as」を取り上げます。直訳すると「~と同じように悪い」ですが、いろんな表現に使えます。

__As bad as reported
(実際、報じられているほど悪い)

It's not as bad as it sounds
(それほど悪くないよ)」

You are not as bad as everyone says
(君は、みんなが言うほど悪いヤツじゃないね)

He is as bad as everyone says
(彼は、みんなが言っているとおり悪いヤツだ)__

先日は、英王室の立場からヘンリー王子夫妻の「離脱劇」を批判する本が発売されるなど、暴露合戦はしばらく盛り上がりそうです。お互いにけなし合って、いったい誰がトクをするのかと思いますが、少なくとも、不況にあえぐ出版業界やアマゾンがトクすることだけは確かなようです。(井津川倫子)