8月9日の祈念式典 74カ国参列へ 初めて沖縄知事も

 長崎市は30日、被爆75年となる今年の平和祈念式典に、74カ国(27日現在)の駐日大使らが参列を予定していると発表した。予定国数は昨年より8カ国増え、歴代2番目に多い。沖縄県の玉城デニー知事も参加の意向を示しており、参列すれば沖縄県知事として初めてとなる。新型コロナウイルス感染防止のため、参列者は招待者に限定。座席は例年より大幅に減らし、500席程度になる。時間は昨年より5分短縮する。
 市は、156カ国の在日大使館の大使を招請。核保有国のうち、ロシア、英国、フランス、イスラエルの4カ国が参列する見通しで、米国は調整中。核保有国の中国、インド、パキスタンは欠席する。初めて参列するのは、アフガニスタン、コソボなど5カ国。国連からは中満泉事務次長兼軍縮担当上級代表が出席を予定している。
 感染防止対策の一環で規模などを縮小。例年、式典冒頭で披露している被爆者の合唱団「ひまわり」による合唱は中止し、児童や生徒の合唱は人数を絞って実施。献花の人数も減らす。午前11時2分に黙とう後、田上富久市長が長崎平和宣言を読み上げる。
 参列者は入場時に検温し、座席間隔は約2メートル確保する。屋内会場は長崎ブリックホール(茂里町)と長崎原爆資料館ホール(平野町)の2カ所。それぞれ千席程度、170席程度で例年の半分の数にする。

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