長崎県内 新型コロナ感染 計89人に 県「医療体制逼迫も」

新型コロナウイルス感染者の入院状況(1日午後5時現在)

 長崎県は1日、西海、大村、諫早3市と西彼長与町で新たに計15人の新型コロナウイルス感染者が確認されたと発表した。確認日は7月31日。同日に確認、発表された佐世保市の3人と合わせ計18人に上り、県内の1日の確認数としては過去最多。県内の感染者は計89人となった。

 県は直近1週間の県内の感染者が30人を超えたため、感染状況に応じた5段階の「フェーズ」について県本土部を「2」から「3」に引き上げ、各医療機関に病床の確保を要請した。中田勝己福祉保健部長は記者会見で「医療機関からは、医療体制が今後非常に逼迫(ひっぱく)する可能性があると聞いており、県も危機感を持っている。感染まん延の瀬戸際になりかねず、原因の把握と拡大防止に向けた分析を急いでいる」と述べた。
 15人の内訳は▽西海市1人(20代)▽長与町1人(10代)▽大村市8人(園児~40代)▽諫早市5人(20代と40代)。いずれも軽症か症状なし。園児の感染確認は県内で初めて。

長崎県内の感染拡大について記者会見する中田部長=県庁

 このうち大村市の園児(女)2人と、20代30代の男女の会社員5人、諫早市の20代の2人の計9人は、7月30日に感染が確認された大村市の20代男性会社員の濃厚接触者ら。県はクラスター(感染者集団)に当たるかどうか感染経路などを調査している。
 諫早市の20代市職員男性と20代男子学生は、30日に陽性が判明した同市立上山小教員の濃厚接触者ら。同市の40代男性会社員も、上山小教員と一緒に飲食をした県立長崎北陽台高教員の濃厚接触者だった。西海市の20代男性公務員は、30日に感染確認の佐世保市の40代女性パート従業員の濃厚接触者。
 このほか、長与町の10代男子学生、大村市の40代男性会社員の感染が判明した。
 県によると、31日から長崎北陽台高の教職員、生徒ら200人以上の検体を採取し、感染の有無を検査しているという。


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