江戸後期の浮世絵師・葛飾北斎の代表作「冨嶽三十六景」(複製)全46図の企画展が、秦野市平沢の市立図書館内「はだの浮世絵ギャラリー」で開かれている。前・後期に分け、計46点を展示。9月6日までの前期では、県内や都内の風景を描いた25点を展示している。入場無料。
今年は、北斎生誕260年。2024年度から使用する千円札に「神奈川沖浪裏(なみうら)」が採用されるなど、その作品が注目されている。
会場には、夏の朝日に輝く赤い富士山を描いたとされる「凱風快晴(がいふうかいせい)」、七里ケ浜から見た富士山と江の島を描写した「相州七里浜」などが並ぶ。
期間中は、1831(天保2)年から約4年間に出版されたと伝わる36図や、その後に発表された「裏不二(裏富士)」10図も展示する。
市文化振興課の担当者は北斎作品の特徴に、独特の藍色の輪郭線や色の濃淡を挙げ、「若い世代に作品を見ていただき、興味を持つきっかけになってほしい」と話している。
後期は9月12日から11月3日まで。月曜(祝日の場合は翌日)休室。午前9時~午後7時(火曜、祝日は同5時まで)。問い合わせは、同課電話0463(86)6309。