子どもの「給付金10万円」を賢く使う"5つの方法"

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特別定額給付金が振り込まれた方も増えてきましたが、みなさんどのように使う予定でしょうか。親としては、国民1人当たり10万円という給付のため、子どもの分をどう使うかは、悩ましいところです。子どもたちもニュースで知って、自分の10万円をどのように使おうかと考えているかもしれません。

一方、親としてはせっかくの給付金を有効に使いたいものです。そこで今回は、親子コミュニケーションアドバイザーの著者が、子どもの給付金について、おすすめの使い方を5つ考えてみました。

1.家計に使い、お金のことを一緒に考えるきっかけにする

コロナの影響を受け収入が減った方は少なくないでしょう。そういった現状だと、子どもに有無を言わせず家計の足しにするということもあると思います。

しかし、コロナの中で不安や辛い思いをしているのは子どもも同様です。お父さんお母さんに見せる姿がおちゃらけていたり笑顔だったとしても、それは不安を隠すためや心配をかけないためだったりすることはよくあります。

親としては、子どもの不安を受け止めながら家の実情を話し、苦難を一緒に乗り超えて家族の絆を深める機会にしてみてはいかがでしょうか。

その際、給付金の目的が"家計の支援"であることを、年齢に合わせた言葉で伝えてください。例えば、「これは、コロナの感染を防ぐためにお仕事ができなくて、お給料が減っちゃった人たちを応援するためにもらうお金なんだよ。これまで働いて払っていた税金っていうお金から使われているんだよ」と、給付金を受け取る背景を話します。

そして、お金は働いた対価であること、納税は国民の義務であることも話してみましょう。子どもは、お金がどのように回っているのかよくわかっていないかもしれませんから。

「お父さんお母さんが働いて給料をもらって、税金を払い、その金額の中で生活費を使っているの。毎月、家のローンが◯◯円、光熱費、食費、スマホ代、学費など、ひと月に◯円必要なの」など、子どもがわかるように具体的に伝えます。そうすれば、子どもも給付金を家計に使う選択を、納得しやすいでしょう。

2.会話のプレゼン力を高め、子どもの欲しいものを買う

給付金のもうひとつの目的、"経済活動の活性化"を理解して、家族でどのように使うのか話し合ってみることも大切です。先が見えない不安の中で、貯蓄にまわす割合が多いようですが、意味のある消費を増やすことも考えられるといいですね。

例えば
「お父さんはスマホを新しくしたい」
「お母さんは食洗機を買い替えたい。あ、電動自転車のほうがいいかな?」
「ぼくは新しいゲーム機が欲しい」

など、家族で欲しいものを話すことも楽しい時間になります。旅行も今年は予定が立てにくいため、その分やはり何か欲しいものを考えてもいいのではないでしょうか。家族が何を考えているのか知る機会となり、楽しいですよ。

その際、「ゲーム機は高いからダメ」と話を終わらせず、本当に必要なのか、お子さんが金額を想像出来るよう他のものに置き換えたりして考えさせます。

上の例でいうと、
「大好きなアイスが100個は買える値段だけど、どっちがいい?」
「今持っているゲーム機とどこが違うの?」
「ゲーム機じゃなくて、ゲームのソフトの方がいいんじゃないの?」

など、お子さんが本当に欲しいのかどうかを子ども自身が考えてプレゼンできるような会話ができるといいですね。

お母さんお父さんを説得できるような理由を言えるようになるのであれば、買ってあげてもいいのではないでしょうか。その分、大切に使うはずです。

3.「モノ」より「コト」に使い、成長を促す

真面目なお母さんお父さんは、いろいろ調べて子どもの成長に良いと言われる知育玩具やおすすめの図鑑などを買い与えてしまいがちです。選びに選んでプレゼントしたのに、子どもが興味を示さなくてがっかりしたという声をたくさん聞きます。私ももったいなかったなあと失敗をして学んだものです。

子どもは高価なモノより、お母さんお父さんと一緒に何かをするコトが大好きで、その時にこそさまざまな力が伸びます。一緒にキャンプ(コロナによってはお家で)をする、魚釣りをする、大きな工作する、山に登るなど、モノではなくコトにお金を使うのもいいのではないでしょうか。

この時に気をつけたいのは、子どもだけにやらせないで、親も一緒にやることです。子どもはやらされた時より、親が夢中になっている姿を見て楽しくなり、成長するからです。

4.ネット環境を整え、将来に備える

これからますますオンラインで学習することが当たり前になってくると思います。子どもの年齢にもよりますが、家の中のネット環境を整えたり、子どもも使いやすいようにパソコン器具などを買い替えたりしてはいかがでしょうか。

子どもが小さいうちから、わからないことがあったらネットですぐに調べる習慣をつくれるといいですね。そして親は、子どもと一緒に使いながら、ネットには正しい情報だけでなく間違った情報もあること、また、危険なことや騙される可能性もあることを教えましょう。

パソコンやネットの正しい使い方を知ることは、新たにお金をかけて整えたとしても、子どもの将来のことを考えるとプラスになるはずです。

5.新しい生活様式に向け、家をリフォームする

コロナで在宅ワークが当たり前になってきて、家の居心地の大切さも見直されてきています。家で仕事するお父さんが、子どもに「あっちに行ってて」とか「この時間は入ってこないで」と言わざるを得ず、大変な思いをしたという声もたくさん聞きます。

また、兄弟のいる家庭だと、下の子どもが遊んでいる横で、上の子どもがオンライン授業を受けるのは難しく、新たなスペースの確保が必要だと感じたと言います。

今までの生活スペースだけでなく、在宅ワークや学習もしやすい、家族それぞれの居場所を確保するための新しい生活様式に合う「我が家」について見直してみましょう。


せっかくの給付金、"何かを買って終わり"(それでストレス発散になる場合もあるので良いと思いますが)ではなく、「お金とは何か」「家族とは何か」「生活とは何か」を考えるいい機会にすることで、子どもにとって金額以上のメリットを生み出せる使い方となるでしょう。

執筆者プロフィール :天野 ひかり

・親子コミュニケーションアドバイザー
NPO法人親子コミュニケーションラボ代表理事

上智大卒。テレビ局アナウンサーを経てフリーに。
NHK「すくすく子育て」キャスターとしての経験を生かし、全国の親子に寄り添いながら、講演会や講座、シンポジウム、企業セミナー講師などを実施。
自身が立ち上げたNPO法人でも、子どもの自己肯定感を育てる親子のコミュニケーションを学ぶ教室「ことばでおやこみゅ教室」を主宰する。

■HP: h I k a r i a m a n o
■著書
・Amazon子育てランキング1位のロングセラー
「子どもが聴いてくれて話してくれる会話のコツ」サンクチュアリ出版
・最新刊
「賢い子を育てる夫婦の会話」あさ出版 ほか。