レッドブル・ホンダ分析:「アタックしていて楽しかった」1秒の大差も予選には満足。進歩の糸口を見出したか

©株式会社サンズ

 第4戦イギリスGPの予選は、メルセデスが圧倒的な速さを見せつけて、フロントロウを独占した。

 一方、レッドブル・ホンダはマックス・フェルスタッペンの予選3位が最高だった。予選後、フェルスタッペンは少し笑ってこう振り返った。

「基本的には、良い予選だったと思う。マシンのポテンシャルは最大限引き出せたと思うからね。だから、3番手には満足している。だって、今日のメルセデスは速すぎたから」

 フェルスタッペンの笑顔はもちろん、メルセデスに太刀打ちできなかった苦笑いでもあったが、同時にマシンのポテンシャルは最大限引き出せたという点で、ドライバーとしての達成感も含まれていたのではないか。

2020年F1第4戦イギリスGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)

 確かに対メルセデスという点だけを見れば、開幕戦のオーストリアGPでは予選でポールポジションを獲得したバルテリ・ボッタスに約コンマ5秒の差をつけられていたのが、今回イギリスGPではポールポジションを獲得したルイス・ハミルトンに1秒以上の差をつけられたわけだから、ギャップはさらに広がった。

 ただし、そのほかのライバルたち、たとえば今年好調なレーシングポイントと比べると、レッドブル・ホンダは速くなっていることがわかる。

第1戦 オーストリアGP予選
PP バルテリ・ボッタス 1分02秒939
3番手 マックス・フェルスタッペン 1分03秒477
6番手 セルジオ・ペレス 1分03秒868
※対メルセデス+0.538秒
※対レーシングポイント-0.391秒

第3戦 ハンガリーGP予選
PP ルイス・ハミルトン 1分13秒447
3番手 ランス・ストロール 1分14秒377
7番手 マックス・フェルスタッペン 1分14秒849
※対メルセデス+1.402秒
※対レーシングポイント+0.472秒

第4戦 イギリスGP予選
PP ルイス・ハミルトン 1分24秒303
3番手 マックス・フェルスタッペン 1分25秒325
6番手 ランス・ストロール 1分25秒839
※対メルセデス+1.022秒
※対レーシングポイント-0.514秒

 予選でのレーシングポイントとの差は、開幕戦では0.391秒だったが、イギリスGPでは0.514秒に広がっていることがわかる。もちろんレッドブル・ホンダが戦うべき相手は、レーシングポイントではなく、メルセデスだ。しかしモータースポーツの戦いというのは、直接相手と取っ組み合う格闘技はなく、コース上でのスピードを競う戦いだ。したがって、その戦いは自分のマシンをいかに速くしていくかという開発の競争であり、グランプリ期間中にいかにマシンを適正に調整していくかという現場でのセットアップの戦いである。

 そして、その戦いにおいて、今回レッドブルは新しいパーツを持ち込み、ホンダもセッティング面で最適化を図り、少なくとも開幕3戦よりも第4戦イギリスGPでは前進していた。つまり、開幕3戦で陥っていた迷路からは脱出し、RB16を進化させる糸口を見出したように思える。

 もちろん、そのレッドブル・ホンダを上回って、さらにマシンを進化させてきたメルセデスを追うのは、簡単なことではない。しかしフェルスタッペンは「不可能ではない」とも言う。そして、こう続ける。

「僕らはまだこのマシンについて学んでいるところ。だから、まだまだ改善できる。今週末はここまで良い方向で進んでいて、今日はアタックしていてとても楽しかった。明日はしっかりとポイントを獲得したいし、少なくとも3位にはとどまりたい。もちろん、もっと上を目指すけどね」

2020年F1第4戦イギリスGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)が予選3番手を獲得
2020年F1第4戦イギリスGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)
2020年F1第4戦イギリスGP アレクサンダー・アルボン(レッドブル・ホンダ)