日本の夏の風物詩「蚊遣り豚(かやりぶた)」…30年にわたり新作をつくり続ける理由とは?

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吉田美穂がパーソナリティをつとめるTOKYO FMの番組「DUNLOP presents みらい図鑑」。日本の美しい風景、地域で受け継がれる伝統、志を持って活動する人など、100年後の地球に生きる子どもたちへ繋げていきたい“ヒト・モノ・コト”を紹介しています。7月25日(土)の放送では、三重県菰野町(こものちょう)にある「松尾製陶所」二代目の松尾徹也さんに、「蚊遣り豚(かやりぶた)」についてお話を伺いました。

古き良き日本の夏の風物詩

蚊取り線香を焚く豚の器、「蚊遣り豚」。江戸時代から続く、古き良き日本の夏の風物詩です。

最近では見かける機会が減ってきましたが、三重県菰野町にある、万古焼(ばんこやき)の窯元の1つ「松尾製陶所」では、いまも蚊遣り豚をつくっています。

三重県四日市市の代表的な地場産業で、指定無形文化財に指定されている「万古焼」。耐熱性の特徴を活かした急須や土鍋とともに、蚊遣り豚も有名です。

万古焼の耐熱性を活かした「蚊遣り豚」

「松尾製陶所」の蚊遣り豚は、線香が出し入れしやすいように、ひとまわり大きいのが特徴。ポピュラーな形のほかにも、パカっと蓋が開くような「座り豚」や、ミニ線香の入る「ミニ豚」も製造しています。

菰野町の万古焼を“若い世代にも伝えたい”との思いで、「松尾製陶所」では地元の小学生たちに、授業の一環として土に触れる機会を設けています。

松尾さんは、「松尾製陶も、小学校の工場見学というか、見学コースに入れてもらっているんですね。実際に見て、触ってもらうと、“後を継ぎたい”“僕もやりたい”と言ってくれます」と目を細めます。

一方で、万古焼の後継者不足が深刻ななか、その伝統を守っていくためにどうすれば良いか……若い人に職人になってもらうには……と日々考える松尾さん。

万古焼の後継者不足を解決するために…

「実際、大きくなったらやりたいことも変わると思いますが、小学生の頃に触った経験があると、何かの機会に“あ、小さいときに土に触れたな”と思い出しますよね。どのように伝統を守っていくかということは、大事なことだと思います」

松尾さんは、蚊遣り豚をつくって30年。少しずつ遊び心を加えることで、若い世代にも関心を持ってもらえたらと、毎年、模様を変えながら新作をつくり続けています。

豚の姿を見てほっとした気分になり、線香の香りで夏の情緒を感じる「蚊遣り豚」。世代を越えて愛される日本の文化が、この先も続くといいですね。

<番組概要>
番組名:DUNLOP presents みらい図鑑
放送日時:毎週土曜13:55~14:00
パーソナリティ:吉田美穂
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/miraizukan/index.php