幼児食の献立、どう考える?簡単・人気のレシピも紹介【管理栄養士監修】

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離乳食を完了後は幼児食へ移行しますが、毎食の献立どうしていますか。どんなことに注意すればよいのか、幼児食づくりに向けて、簡単な人気レシピをご紹介します。

幼児食ってどんなもの?

食材の大きさ、かたさ、そして味付けなどさまざまなことを意識しながら進めてきた離乳食も、完了期ごろになると少しは大人の食事に近づいてきていると感じるかもしれません。しかし、引き続き幼児食でも気を付けていきたいポイントがあるようです。どのように進めていけばよいのか、献立づくりのヒントやレシピなど役に立つ情報をお届けします。

幼児食とは

母乳やミルク+離乳食という食生活から、幼児期の成長に合わせて食事だけで進めていくのが「幼児食」です(注:母乳をやめなければいけないということではありません)。

離乳食の完了期ごろには奥歯が生えはじめ、奥歯を使って食べ物をつぶせるようになり、食べられるものも増えてきますが、大人と全く同じものを食べられるわけではありません。奥歯が生え揃う3歳ごろまでは「噛む力」に合わせて食べやすい食品を選んで、食べやすいように調理する必要があります。

また、味の好みやこだわりが出てくるので、好き嫌いをしてママ・パパたちを悩ませることもありますが、食べる経験がまだ少ない時期なので「なぜ食べないのか」を見極めつつ、成長期に必要なエネルギーと栄養素をしっかりとれるように食材の選択、調理法、味付けの仕方、そして楽しく食べる食卓づくりなどに工夫していく必要があります。

幼児食の献立の考え方

目標は1汁2菜

「1汁2菜」とは、主食に汁物とおかず2品(主菜・副菜)を揃えた食事です。

「主食」:ごはん、パン、めんなど
「主菜」:肉、魚、卵、大豆・大豆製品を主材料とした料理
「副菜」:野菜、いも、海藻、きのこなどを主材料とした料理
「汁物」:味噌汁やスープなど

「主食」は主としてエネルギーのもとになる炭水化物の供給源となり、「主菜」は主として体をつくるもとになる良質なたんぱく質や脂肪の供給源となります。そして、「副菜」は主食と主菜に不足するビタミン、ミネラル、食物繊維などを補い、体の調子をととのえる重要な役割を果たします。

主食、主菜、副菜を組み合わせた食事にすることで、バランスよく栄養や食品をとることができるので、献立を考えるときの基本になります。さらに幼児期は汁気があるほうが食べやすいようなので、おかずは食べる時に水分が残るような調理法にするか「汁物」をつけてあげるといいでしょう。

野菜は不足しないよう意識

現代の日本人の食生活の中で、大人だけでなく子供も野菜不足の状況にあるようです。野菜が不足するとビタミン、ミネラル、食物繊維が不足してきます。

ビタミン、ミネラルは、体の中でエネルギーをつくりだすときにも、体を構成するたんぱく質を合成するときにも欠かせないものなので、野菜が不足すると子供の成長に影響を及ぼします。特に緑黄色野菜に多いβ-カロテンは体内に入るとビタミンAに変わり、目や粘膜の健康を守る機能が知られていますが、ビタミンAが不足すると目の角膜乾燥症になるほか成長障害、骨及び神経系の発達にも影響がみられるそうです。

他にも細菌やウイルスなどから体を守る機能の維持にはいくつかのビタミン、ミネラル、そして食物繊維が関与していることが知られており、さらにはポリフェノールなど抗酸化作用のある物質が野菜には多く含まれているので、健康のためにも野菜をしっかり食べるようにしていきたいものです。

みそ汁やスープを具たくさんにしたり、玉子焼き、おやき、ハンバーグなど子供が喜ぶメニューに加えるなどして食べやすくすると、簡単に野菜の量を増やすことができるでしょう。

旬の食材を取り入れる

季節の食材を意識してメニューに取り入れていくと、食べ物への関心を広げる機会となり、食べる楽しさへとつながります。旬の野菜を調べるといろいろな発見があるので、親子で一緒に「食」について学んでみてはいかがでしょうか。

幼児食の献立作りを簡単にするコツ

1週間分の献立をおおまかに考える

献立の内容は、家にある食材で決める、買い物先で特売品などを見て決める、その日の気分で決める、など人それぞれだと思いますが、献立を考えるのが面倒と思うときもありますよね。前もって献立が決まっていれば効率よく家事を進められて時短になります。

献立の立て方は、まず主食(ごはん、パン、めん)を決めます。次に主菜(肉、魚、卵、大豆・大豆製品)、さらに副菜(野菜、いも、海藻、きのこ)、汁物、デザートの順にすると決めやすいでしょう。

1日の中では食材が重ならないように、1週間の中ではいろいろな食材を使って、調理法、味付けはマンネリ化していないかを確認しながら、子供がどんな料理だとよく食べるかを把握できるといいですね。旬の食材や行事メニューを積極的に取り入れて、食育につなげていきましょう。

大人の食事からの取り分けで考える

幼児食は大人の食事からの取り分けで考えると楽になります。繊維のかたい肉などは、挽き肉や薄切り肉など食べやすいものに替えて、大人の食事とは別に用意が必要になることもあります。でも、野菜は煮る時間を長くすればやわらかくなるので、取り分けて考えるようにしましょう。

取り分けで気を付けたいことは、取り分ける前は子供向けに薄味にしておき、取り分けた後で大人用に味の調整をすること。幼児期はいろいろな食品や料理を繰り返し食べることによって、素材そのものの味に慣れていくので、薄味で味覚を育てることが大切です。これを機会に家族みんなで薄味にするのもいいですね。

週末に作りおきしておくと便利

離乳食のときも作りおきをしていたというご家庭も多いと思いますが、幼児食でも続けてみてはいかがでしょうか。もう一品欲しい、もう少し野菜を食べさせたい、というときでもすぐに用意ができます。そぼろやハンバーグ、おひたしや煮物などを多めに作っておき、さらに冷凍保存しておくというママも多いようです。野菜は下処理ややわらかくゆでる作業まですませておくだけでもいいですね。

冷凍野菜を活用するのもおすすめ

野菜をうまく使いこなせず、無駄にしてしまうことが多いという方におすすめなのが、市販の冷凍野菜の活用です。ブロッコリーやほうれん草、さといも、かぼちゃなど少量を使いたいときに必要な分だけを取り出して使えるというのも魅力ですよね。市販の冷凍野菜も活用して野菜のある食卓にしていきましょう。

献立にプラス!簡単・便利な幼児食レシピ

野菜も卵も一緒に食べられるレシピ

〔卵焼きごはん〕

1. ボウルに卵(1個)、ご飯(お茶碗1杯分)、マヨネーズ(大さじ1)、しらす(大さじ1)、刻んだブロッコリー(大さじ2)を入れて混ぜる

2. 油(少量)をひいたフライパンに1を流し込み、丸く成型し両面を焼く

3. 最後にお好みでチーズをのせて完成

※入れる野菜を変えて、バリエーションを増やしてもいいですね

ツナ缶のうま味で食べやすい野菜の作りおきレシピ

〔にんじんしりしり〕

1. にんじん(1本)を千切りにする

2. フライパンにツナ缶の油を入れて、1を弱火~中火でゆっくりしんなりするまで炒める
(やわらかく仕上げたい場合はにんじんがひたるくらいの水を加えて煮たあと、最後は水分を飛ばす)

3. ツナ缶(1缶)、塩(少々)、溶いた卵(1個)を加えて、火が通るまでしっかり炒める

※にんじんの半分をもやし、キャベツ、ピーマンなど他のお野菜にかえてもいいですね

家族みんなで味わう具たくさん汁の定番レシピ

〔豚汁〕

1. じゃがいも(1個)は5㎜幅のいちょう切り、大根(5㎝)、人参(1/2本)は3㎜幅のいちょう切りにする。ごぼう(1/3本)は繊維を断ち切るように小口切りにして水にさらし水気をきる。さやいんげん(3本)は筋をとり斜め切りにする

2. 豚バラ肉薄切り(80g)を2㎝幅に切り、鍋に油(小さじ2)をひいて中火~強火で炒める。大根、人参、ごぼうを加えて野菜全体に油がまわるように炒めたら、水(3カップ)を加えてフタをする。沸騰したら弱火にして、ごぼうがやわらかくなるまで20~30分程煮る

3. 途中でアクをとり、水分が飛び過ぎて煮詰まっていれば水を加える。じゃがいも、さやいんげん、味噌(大さじ1半)を溶いてさらに10分程煮る

※出汁を使うとうま味が増します。切り方や煮る時間は子供の噛む力に合わせて調整していきましょう。大人用は子供用を取り分けてから味噌を追加もしくは薄味のまましょうがのすりおろしや一味唐辛子を入れてもおいしくなりますよ

まとめ

子供の噛む力に合わせた食べやすい食材と調理法で、メニューの偏りや野菜不足に気を付けながら、大人の食事からの取り分けや作り置きメニューを上手に取り入れて献立を立てられると、栄養バランスのよい幼児食をすすめていけそうですね。その中で子供が楽しく食べる経験を増やしていけるといいですね。

記事の監修

えいよう未来研究所
こどもえいよう管理プロジェクトメンバー 競 公与 先生
管理栄養士。病院栄養士を経て、フリーランスの管理栄養士として活動。プロジェクトでは保育園給食の365日献立と離乳食の進め方を確立。食物アレルギーや離乳食の進め方など、最新の学会情報を織り込んだ正しい知識を「分かりやすく、実行しやすく」伝えることを得意とする。現在は大阪府茨木市を拠点に地域の人々に寄り添った食育活動に邁進中。大阪府栄養士会所属。
https://www.eiyomirai.co.jp/hoikuen