F1第4戦イギリスGP予選トップ10ドライバーコメント(2)

 2020年F1第4戦イギリスGP予選でポールポジション~5番手に入ったドライバーたちが土曜日を振り返った。

■マクラーレンF1チーム
ランド・ノリス 予選=5番手

2020年F1第4戦イギリスGP ランド・ノリス(マクラーレン)

 予選に向けてマシンの準備をするため、チームが頑張ってくれた。大きな変更を加えたから時間ぴったりに出ていくことはできなかったけれど、とにかく走り出せた。チームの懸命な作業に感謝している。

 混乱の予選だったよ。特にQ1がひどくて、走行中に何度かミスを犯してしまった。コースアウトして予選の前半では自信を少し失っていた。理想的な状況ではなかったね。

 なんとか挽回し、リズムに乗ろうとしたけれど、最後のセッションまではそれができなかった。でもQ3では、中古のタイヤで新品タイヤと同じような走りができたので、その後、グリップのある新品タイヤに履き替えた時に自信を取り戻してプッシュすることができた。

 素晴らしい結果だ。ホームレースだからなおさらうれしい。でも大事なのは明日だ。この結果を明日きちんと成果につなげなければならない。

■スクーデリア・フェラーリ
シャルル・ルクレール 予選=4番手

2020年F1第4戦イギリスGP シャルル・ルクレール(フェラーリ)

 期待していたよりもはるかにいい予選だった。自分たちの仕事にも、自分の最後のアタックラップにもとても満足だ。あのラップではすべてをうまくまとめあげることができた。マシンバランスの感触もとてもよかった。
 このマシンが持つパフォーマンスをすべて引き出したと思う。4番手はすごくうれしい。Q2でもミディアムタイヤですごくいいラップを走り、Q3に進むことができた。あれは本当にいい判断だった。

 昨日はずっとレースペースに苦労していたから、現実的に見て明日は難しくなるだろう。ただ、夜の間にマシンに少し変更を加えたことが、予選ペースに影響していなかったようだし、いい戦略を利用すれば、タイヤ選択によるアドバンテージを生かすことができると思う。明日がとても楽しみだ。たくさんポイントを獲得できるといいね。

(予選後の会見で語り)大満足の結果だ。決勝を4番グリッドから、しかもミディアムタイヤでスタートできるなんて、予想していなかった。(ミディアムでQ2を通過できるかどうか)自信はなかった。それをやり遂げたんだからうれしいよ。

 僕らのマシンはペースは悪くないが、タイヤが傷むのが他のマシンより早い。だから、ミディアムでスタートできるのはすごく助けになる。

■アストンマーティン・レッドブル・レーシング
マックス・フェルスタッペン 予選=3番手

2020年F1第4戦イギリスGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)が予選3番手を獲得

 全体的に見て、いい予選だったと思う。マシンの力を最大限に引き出したし、Q3最後のラップはうまくいった。ただ、最初から分かっていたことだけど、メルセデスはこの数戦同様、あまりにも速かった。だから僕は3番手に満足している。明日戦うチャンスがある位置なので、クリーンなスタートを決めて、プレッシャーをかけ続けたい。

 ここでは風が大きな影響を及ぼす。今のF1マシンは風の影響を受けやすいんだ。昨日は低速コーナーでとても苦労した。でも僕らはマシンについて学び続け、改善するために努力している。いい方向性を見つけたと思う。今週末は挙動の予測不能な部分が減ったと感じるし、今日は走っていて楽しかった。

 今日はこれ以上の結果を出せたとは思わないが、明日どうなるか見ていこう。少なくとも3番手は維持して、大量にポイントを稼ぎたい。とはいえ、本当はいつだってもう少し上を望んでいるんだけどね。

(FIAの記者会見で語り)メルセデスとのギャップはとても大きいが、別に驚かなかった。彼らは今年ずっと圧倒的な強さを示しているからね。僕は今日ずっと3番手につけているし、これ以上のことができたとは思わない。Q3最後のラップは、最終コーナーで乱れてしまったが、それでもかなりいいラップだった。

 とにかくギャップが大きいから、ベストを尽くしていくだけだ。今の僕らの位置は3番手なんだ。

(決勝でメルセデス勢の間に割って入れると思うかと聞かれ)普通に考えれば無理だろうけど、いいスタートを切って、マシンの力を最大限に引き出して、ベストを尽くしていく。

 決勝では差は縮まる。彼らと戦えると言うつもりはないけれど、(3番グリッドから)何ができるか見ていこう。後ろのマシンのことは心配していない。ひたすら自分のレースをして、メルセデスにプレッシャーをかける。

(前戦ハンガリーGPと比較してマシンはよくなったかと聞かれ)ハンガリーに比べると、間違いなくよくなった。もちろんまだ改善すべき点は残っているから、そこに取り組んでいく。今はバランスの向上に取り組み、そこからパフォーマンスを向上させようとしている。どの部分からそれを実現できるのかは分かっているので、いろいろなパーツをマシンに入れて、速さを見つけようとしているんだ。

■メルセデス-AMG・ペトロナスF1チーム
バルテリ・ボッタス 予選=2番手

2020年F1第4戦イギリスGP バルテリ・ボッタス(メルセデス)

 2番手にはがっかりだ。でも、Q3でルイス(・ハミルトン)の方がタイムを探り出してきて、僕は追いつくことができなかった。今日の彼は本当にいい仕事をしたから、ポールポジションにふさわしい。

 予選はスムーズにいって、Q1とQ2ではクリーンなラップを走ることができた。マシンの感触はとてもよかったよ。でもQ3では低速コーナーでアタックする際にリヤが滑るようになって苦労した。それまではそんなことはなかったんだけどね。

 とはいえ肝心なのは明日だ。今週末はロングランのパフォーマンスがとてもいい。まだ何が起こるか分からないし、チャンスに恵まれると信じているよ。レースが楽しみだ。

ルイス・ハミルトン 予選=ポールポジション

2020年F1第4戦イギリスGP ルイス・ハミルトン(メルセデス)がポールポジションを獲得

 この気持ちに慣れるようなことは絶対にないよ!

 予選に向けてマシンに変更を加えたところ、感触が悪くなってしまった。だからQ1とQ2は本当に苦しんだ。このコースは場所によって向かい風や追い風、横風を受けることがあるので、まるで動く舞台の上でジャグリングをしているような感じなんだ。

 予選では自信を積み重ねていくことが重要だ。Q2でスピンした後は深呼吸をし、心を静めて気持ちをリセットしなければならなかった。バルテリ(・ボッタス)が速いラップを走り続けていたことが分かっていたから、なおさらだ。

 Q3の出だしは好調だった。最初のラップはクリーンでいい出来だった。そして2回目のアタックラップはそれよりもっとうまくいった。

 チームの皆、ここに来ている人たちにも、ここからそう遠くないファクトリーで仕事にあたってくれている人たちにも、心からお礼を言いたい。彼らはたゆまず作業をし、僕らを前へと押し出し続けてくれている。このチームの一員であることを誇りに思う。

 明日、ファンがいない状態で、このコースを走るというのは、おかしな気分だろうね。当然ながら彼らの姿がないのは寂しいし、彼らがいつも与えてくれるエネルギーをもらえないのも残念だ。自宅でレースを見ながら応援してくれるだろうから、彼らのために良いレースを見せたいね。

(予選後の会見で語り)予選前の変更で悪い方向に行ってしまい、マシンバランスが不安定になったんだ。そしてQ2ではスピンをしてしまった。予選は自信をもって攻めることが大事なのに、序盤は毎ラップ苦しんで、スピンもあって、気持ちが落ち込み気味だった。それでもなんとか気持ちを整理し、立て直さなければならない。そこから挽回するのは本当に難しかったけれど、なんとかやり遂げることができてよかった。

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