「結婚漂流記」条件はお金それとも性格?いい男性の基準がわからないと嘆く32歳女性

結婚はしたいけれど、「いい男性の基準がわからない」と嘆く女性がいます。この人で決めようと思うと、他の人に目移りしてしまうことを繰り返しているようです。いったい、何を決め手にすれば、人は「幸せな結婚」を手にできるのでしょうか。


30歳までにと焦ったけれど

マッチングアプリに結婚相談所、友だちの紹介やら合コンなどなど、「とにかく結婚に結びつく出会いなら、どこでもいつでも出かけていった」というのはマリナさん(32歳)です。

「メッセージのやりとりを経て、実際に会ったのは3年間で70人くらいでしょうか」

とは言うものの、彼女には27歳のときからつきあっている2歳年上の彼がいます。ただ、彼とは結婚の話がまったく出ていないそう。

「彼は結婚したくないらしい。結婚みたいなコスパの悪いことに人生の時間も経費もつぎ込みたくないと言っています。最初から彼はそう言っていたし、私もその考え方がおもしろいかもと思っていた時期があるんです。でも周りがどんどん結婚していくのを見ると、やっぱり30歳までには結婚したいと思うようになって……。婚活を積極的に始めたのは、28歳のころから。彼とつきあって1年以上たってからですね」

もちろん、彼には婚活しているとは言っていません。なぜなら彼を「キープ」しておきたいから。そして婚活がうまくいかなくても、私には彼がいると思えるから。

「彼のことは好きなんですよ。だから別れる理由がない。婚活がうまくいって、いざ結婚となったらもちろん言って別れるけど」

ただ、現実には4年近く続けている婚活が順調とは言えないようです。彼女が結婚相手に求めるものはなんなのでしょうか。

「それがきちんと見定められないから、結婚が決められないんだと思います」

結婚したい、子どもがほしい。そうは思っても、相手が誰でも言いわけではありません。相手に求める条件の優先順位も必要です。

「相談所のカウンセラーさんにもそう言われます。でも、全部、そこそこでいいんですよね。お金も性格も、一般的でいい。ただ、どうしても決定することができないんです」

結婚しないために相手探しをしているのではないかと、親友に厳しく言われたこともあるそうです。

いざ結婚が目前になると

これまで、結婚を考えた人は片手の数ほどいるそうです。

「マッチングアプリで出会った年収1000万円の人がいたんです。お金なんてそんなになくても、と思っていたけど、やはりあるに越したことはない。会ってみたら、彼が私を気に入ってくれて。結婚したら仕事はどうするつもりかと聞かれて、私の仕事だから自分で決めますが、自分の食い扶持くらいは自分で稼ぎますと言ったら、とっても好感度が高かった(笑)。お金目当ての女性が近づいてくるケースが多くて警戒心ばかり強くなってと笑っていました。その方とは何度か会ったんですが、あるとき、会社帰りに食事をしたんです。雨が降ってきたので今日は解散しましょうということになった。すると彼、『駅はすぐそこだから』と言って、自分だけタクシーに乗って走り去ったんですよ。休日にデートしたときは私の家の近くまで自分の車で迎えに来てくれて送ってもくれたのに、タクシーのときは自分だけ乗って行っちゃうんだとびっくり。あまりにセコくないですか」

次はいい人にしぼってみたものの…

お金がある人はそういうところでケチるのかとがっかりして、次は性格重視でいくことにしたといいます。すると、あまりにもいい人な上、おっとりしすぎて、マリサさんがイライラしてばかり。

「すごく失礼な言い方だけど、そういうとき心の中で『そんなに要領が悪いから、たいして稼げないんじゃないの?』と思ってしまうんです。そんなふうに感じる自分を嫌悪することもありました」

それでも、もう少し会ったら彼を理解できるかもしれないと思って何度か会いました。彼からはプロポーズもされたのですが、いい人であるだけでは物足りなさが大きくて結婚には踏み切れませんでした。

「悪いところを見つけようと思ったら見つかるもの。自分がここだけは譲れないものをはっきりさせなさいと相談所のカウンセラーにも言われたんですが、それがわからなくなってしまった。お金も大事、性格も大事、だけどどちらかが突出していればいいというものでもない……」

二進も三進もいかなくなってしまったマリナさんは、ここ半年ほど婚活をやめています。彼女が婚活していることにも気づかず、つきあいが続いている彼に会うと、ほっとする気持ちが半分、「コイツのせいでイライラしてしまうのかも」と思うのが半分。いっそ別れようかと思ったこともあるそうですが、手放すには惜しいと思い直しました。

「結局、私自身が自分の人生をどうしたいかが見えてないということなんですよね。でも巷にはよくあるでしょ、これが運命の人だと思ったとか、何度も偶然に出会って意識するようになったとか。結婚するからには、そういう赤い糸的なドラマがないといけないのかなあと思ったりもするんですよね」

縁はどこに転がっているかわからないもの。とはいっても結婚には年齢制限はありませんが、出産にはどうしても年齢が関係してきてしまいます。それを考えると、ますますどうしたらいいかわからなくなるとマリナさんは言います。

エイヤッと結婚してしまってうまくいく人もいれば、長年つきあって熟考したあげく結婚したのにすぐに別れてしまう人もいます。結婚に関しては何が正しくて何が間違っているのか誰にもわからないのかもしれません。

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