花粉なし新品種、シンテッポウユリ「あきた清ひめ」デビュー

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秋田県農業試験場が開発したシンテッポウユリの新品種「あきた清ひめ」

 秋田県農業試験場(秋田市)が開発した国内初の無花粉のシンテッポウユリ「あきた清ひめ」が8月上旬にも東京の市場に出荷される。試験的な出荷となるが花粉がないユリの需要は高く、県は栽培規模の拡大を検討する。

 新品種は一般的なシンテッポウユリより小ぶりで、花びらが上向きになっているのが特長。花粉で花びらが汚れず、小ぶりでかわいらしいイメージから「あきた清ひめ」と名付けられた。

 同試験場によると、花粉は衣服に付くと汚れが落ちづらい。これまでは生花店が、店頭に並べる前に花粉を拭き取るなどの手間がかかっていたという。

 こうしたニーズを踏まえ、2012年から開発に着手し、8年かけて開発に成功。今年3月に農林水産省に品種登録を出願した。

 7月30日から秋田市の市場に出荷しており、8月からは東京都中央卸売市場の大田市場に出荷する。現在は鹿角市の生産者1人のみで栽培しており、出荷量は少量となる。県は市場での評価を踏まえ、生産を拡大する考え。

 試験場の担当者は「あきた清ひめが秋田の花卉(かき)振興の起爆剤となり、生産者の所得向上につながることを期待している」と話す。