大崎 今季県内無敗 3年生が築いた強固な礎

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【決勝、鹿町工-大崎】3回裏大崎2死三塁、坂口が中前打を放ち3点目=県営ビッグNスタジアム

 「本当だったら行けたんだと言ってやりたい。すごいと思う」。大崎が練習試合を含めた今季県内無敗を、初めての夏制覇で締めくくった。監督就任と同時に入学した3年生と「甲子園」だけを見てきた濃密な日々。コロナ禍で目標を失ってもなお負けなかった教え子たちの強さに、清水監督は思わず感極まった。
 準々決勝と準決勝で計3得点と投手陣に助けられてきた攻撃陣が、今大会初先発の2年生右腕坂本を援護した。初回に2点を先行すると、三回に主将の坂口が中前に運んで3点目。守備で立て続けにピンチを招いて流れに乗れていなかっただけに、この一振りは大きかった。
 七回からは準決勝まで34イニング連続無失点の田中が登板。九回に失策が絡んで1点を返されたが「本気で腕を振ってこい」という清水監督からの伝令を受けて最終打者を仕留めると、人さし指を高々と突き上げた。“ナンバーワン”のエースを中心に歓喜の輪が広がった。
 平成以降、新チーム最初の秋と集大成の夏の県大会の“2冠”を達成したのは長崎日大、海星、創成館に続いて4校目。新たな強豪校の誕生と言っていいだろう。清水監督は「厳しいことをやらせてきたが、強固な礎を築いてくれた」と教え子たちに感謝した。
 そんなチームの先頭に常に立ち続けたのが坂口。優勝したのに甲子園に立てない悔しさを感じさせない晴れやかな表情でこう言った。「大崎はこれから強くなる。そのための3年生の姿は見せられたかな」