災害情報発信で広がるSNS 宮城県内24市町がツイッターやFB、LINEを活用

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大郷町のLINEアカウントの画面。注意報・警報やハザードマップも確認できる

 災害時の避難情報の提供手段として、会員制交流サイト(SNS)などスマートフォンアプリを活用する自治体が増えている。若者はもちろん、高齢者にも広がるアプリを使うことで、幅広い世代の避難の迅速化につながると期待される。

 自治体別の利用状況は表の通り。フェイスブックが17市町、ツイッターが12市町、無料通話アプリ「LINE(ライン)」は7市町が利用。35市町村中、計24市町がいずれかのSNSを使っている。

 仙台市危機管理室は2013年、投稿を転載できる「拡散」機能などに注目し、ツイッターの利用を始めた。気仙沼市や名取市は防災専用のアカウントを持ち、避難所の開設情報を即座に知らせている。

 大郷町は今年2月、LINEの公式アカウントを開設した。担当者は「昨年の台風19号で『防災行政無線が聞こえない』との指摘があった。高齢者を含めて利用者が増えているLINEに着目した」と話す。

 栗原市はフェイスブックに加え「Yahoo!防災速報」も活用。「アクセスが集中し、市のホームページ(HP)が見られなくなっても避難場所を知らせることができる」と強調する。

 一方、11市町村は戸別受信機や防災メールで情報を提供しているとして、SNSは活用していない。山元町の担当者は「町民はエリアメールやHPからも情報を入手できるため、SNSの導入は今のところ検討していない」と話す。

 東北大災害科学国際研究所の佐藤翔輔准教授(災害情報学)は、7月の九州豪雨で自治体のHPが更新できなくなった事例を踏まえ「大規模災害時は、HPの更新や閲覧がしにくくなる状況が想定される。使用頻度が高いSNSは有効な情報提供手段だ」と語った。利用者には、幅広い情報を得るため周辺自治体のアカウント登録も勧めている。