90分で結果判明、新たな新型ウイルス検査を実施へ=英政府

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イギリス政府は、新型コロナウイルスやインフルエンザについて90分で結果が分かる、新たな検査方法を導入すると発表した。3日から、介護施設や研究所などで展開する。

政府は、この「現場型」の検査がCOVID-19とそれ以外の季節性の感染症を区別する手助けになると説明している。

イギリスでは現在、新型ウイルスの検査結果が分かるまでの時間は、検査全体の4分の3が24時間以内、残りの4分の1が最大2日となっている。

新しい検査キットは、来週には約50万個が介護施設や研究所で利用可能になる。年末までにはさらに100万個が供給される予定だ。

580万回分の検査も可能に

さらに9月からは、数千台の遺伝子検査器がイギリス全土の国民保健サービス(NHS)の病院で使えるようになる。この検査器はこれまで、ロンドンの8カ所の病院で鼻から採取した検体の検査に使われていたものだ。

保健省によると、約5000台の検査器によって、向こう数カ月で計580万回分の検査を行えるようになるという。

政府の最新統計によると、8月2日午前9時までの24時間に報告された新たな感染者は744人。また、この日は8人の新型ウイルス患者の死亡が確認され、全体での死者は4万6201人となった。

インフルエンザも検知

マット・ハンコック保健相は、この新しい検査は「命を助けるもの」だと説明。「新しく迅速な新型ウイルス検査は、その場で90分以内に結果を出してくれる。この検査キットを数百万個供給することで、感染の連鎖を早く断ち切る助けになるだろう」と語った。

「これから冬に向かう中で、この検査がCOVID-19だけでなくインフルエンザも検知してくれるのは大きな利点だ。検査を受けた患者は、自分自身や周りの人を守るための正しいアドバイスに従うことができる」

検査器を供給しているDNAナッジの共同創設者、クリス・トウマゾウ教授は、「迅速かつ高精度」なCOVID-19の検査は、どこでも展開が可能だと説明した。

また、新しい検査を開発したオックスフォード・ナノポアのゴードン・サンゲラ氏は、この検査は「手に入りやすい世界的な検査ソリューション」を提供できる可能性があると話した。

イギリスでは現在、ドライブスルーなどの簡易検査施設などで新型コロナウイルスの検査が受けられる。NHS職員や患者には、病院でも検査を実施している。

また、郵送のキットを利用し、自宅で検査することもできる。採取した検体は研究所で分析され、個人に検査結果が送られてくる仕組みだ。

一方で政府は当初、7月6日から介護施設の入居者と職員に対する定期検査を始める予定だった。

しかし当局は先に、検査キットが不足しているため、この目標を後ろ倒しにすると発表。関係者は、9月第1週までは実現しないだろうと指摘している。

保健省の報道官は、「さまざまな要因が重なった結果、検査キットのほとんどは介護施設で使用され、無症状保菌者の再検査に使える数が限られてしまっている。我々は昼夜を徹して検査数を回復させるために動いている」と話した。

こうした中、イギリスの研究機関は、新型ウイルスに感染した人たちの治療に使える可能性があるとして、COVID-19から回復した人たちに血しょうの提供を呼びかけている。

新型ウイルスへの免疫形成が進まない患者への血しょう輸血については、その効果を確かめる大規模な試験が始まっている。

(英語記事 New Covid and flu tests give results in 90 minutes